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2021.03.02

知財ニュース

Google、スマホカメラだけで心拍数と呼吸数を測定できる機能の提供を発表

オプティカルフロー

コロナ禍において、近年私たちの健康志向は高まりを見せ、個人での健康状態の把握のために、ウェアラブルデバイスなどを利用する人も増えてきました。

そんな中、Googleは、スマートフォンのカメラのみを使用して心拍数と呼吸数を計測・記録する機能の提供を発表しました。2021年3月からGoogleオリジナル端末「Pixel」シリーズの「Google Fit」アプリで利用できるようになります。将来的には他のAndroidスマートフォンでも提供される予定です。

これまで専用のウェアラブルデバイスを使うことが多かった測定機能ですが、コンピュータビジョンを利用することで、スマートフォンのカメラだけで測定する方法が開発されたとのこと。その測定結果は臨床グレードの測定機器に匹敵するそうです。

呼吸数の測定には「オプティカルフロー」と呼ばれる技術を利用しており、呼吸時の胸の動きから呼吸数を割り出しています。臨床検証研究によると、測定データは対象者全員の平均で誤差が1分間に1呼吸以内という正確さを示したそうです。心拍数は、カメラからユーザーの指先の「微妙な色の変化」を読み取り、そこから血液が心臓から体の他の部分に流れるタイミングを示す指標を得ることで測定が可能に。様々な色の皮膚を持つ人々を対象に行った試験では、誤差の平均が2%以内に留まるという結果を出したそうです。Googleは、この技術が人々の顔の色の変化にも対応するように取り組んでいるとのことです。

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映像から生体データを測定するリズミルや、指輪型のヘルストラッカーOura Ringなど、テクノロジーの進歩によって健康モニタリングは身近なものになってきました。新しく導入されるGoogleの機能は、特別なデバイスを必要とせずにスマホカメラのみで測定できるため、さらに簡単かつ継続的に健康管理を行うことができるのが魅力的ですね。今後多くの人が利用できるようになると、自宅や学校、職場、さらには医療機関などでも、簡単に健康状態を把握するツールとして活用できそうです。

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