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2021.05.14

知財ニュース

2025大阪・関西万博日本館の基本構想が完成。日本館のテーマは「いのちと、いのちの、あいだに─Between Lives─」

banpaku

経済産業省は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に向け、政府が出展する日本政府館(日本館)の基本構想を発表した。

新型コロナウイルス感染症を経ての開催が検討されている2025年大阪•関西万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。大阪•関西万博は、格差や対立の拡大といった新たな社会課題や、AIやバイオテクノロジ一等の科学技術の発展、その結果としての長寿命化といった変化に直面する中で、参加者一人一人に対し、人類と地球にとって 「幸福な在り方とは何か」を正面から間う、初めての国際博覧会を目指す。

今回公表された基本構想は、2020年度に実施した「日本館基本構想ワークショップ」での検討結果を踏まえたもの。ワークショップには、メディアアーティストの市原えつこや『問いのデザイン』の京都大学准教授・塩瀬隆之、『リアル・アノニマスデザイン』のNOSIGNER代表・太刀川英輔など、有識者9名が参加している。

「日本館基本構想ワークショップ」有識者一覧

・市原 えつこ メディアアーティスト
・指出 一正 株式会社sotokoto online 代表取締役/ソトコト編集長
・佐藤 オオキ デザインオフィスnendo代表/デザイナー
・塩瀬 隆之 京都大学総合博物館 准教授
・太刀川 英輔 NOSIGNER代表/デザインストラテジスト/慶應義塾大学特別招聘准教授
・田中 みゆき キュレーター/プロデューサー/東京都渋谷公園通りギャラリー学芸員
・平賀 達也 ランドスケープアーキテクト/株式会社ランドスケープ・プラス 代表取締役
・平田 晃久 建築家/京都大学教授/平田晃久建築設計事務所
・南澤 孝太 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授

日本館のテーマは、「いのちと、いのちの、あいだに―Between Lives―」。持続可能な開発目標(SDGs)を踏まえ、2030年より先の未来社会における国際的なビジョンを体現するようなパビリオンとすべく、日本独自のSDGsに関連した取り組みの発信とともに、国連との連携を検討していく。

建築・空間設計については、来場者の主体性を重視し、展示コンセプトと融合した来場者体験の創出を目指す。建築とデジタル空間、来場者が呼応するインタラクションを作ると同時に、環境負荷低減や里山保全にも配慮して、サステナブルな資源利用を行う計画だ。建設サイクル全体の環境配慮も徹底して行われる。

展示内容に関しては、参加者が自らの「いのち」と向き合うため、身体能力や健康状態、メンタルの状態を可視化するなどの体験を提供。最新テクノロジーを活用しながら、リアルとデジタルが相互に連関する仕掛けが作られる。万博後の社会実装につながるような技術の開発にも積極的に取り組んでいくそうだ。

2021年度は、建築基本設計や展示検討、コミュニケーション戦略検討とその実施、運営の検討に取り組む計画となっている。

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