No.257

2021.02.05

3層ディスプレイによる光の立体映像装置

Layers of Light(光のレイヤー)

概要

「Layers of Light(光のレイヤー)」は光の波長の原理を用いたオリジナルの立体映像装置。蛍光という身近な科学現象を3つのレイヤーからなる立体ディスプレイに用いることで、映像の彫刻ともいえる独特な立体表現が可能となる。3層のディスプレイの造形と配置、そしてそこに照射され分離・連動する画像の動きにより、新しい光のモーションを生み出すことができる。

映像作家の石川将也(グラフィックデザイナー・視覚表現研究者としても活動)が、2020年にこの現象を発見し映像装置を開発。

なぜできるのか?

光を分離する3層のディスプレイ

照射された光の画像を、3層構造のディスプレイがRGB(赤・緑・青の光)を分離した状態で表示。それにより二次元の画像が層状の立体として浮かび上がる表現が可能となる。

スクリーンの造形や認知の知見を用いた視覚伝達

2層ないし3層までという制約のある立体ディスプレイだが、スクリーンの形状を工夫したり、仮現運動(踏切の警報機の光のように、動いていないものが動いて見える現象)といった人間の認知の仕組みを応用した表現手法により「光の乖離」「光の離陸・着陸」「層を移動する光のアニメーション」など、奥行きのある独自の立体映像表現が行える。

相性のいい産業分野

アート・エンターテインメント
  • 如実な立体感を伴う、光による造形のインスタレーションやアニメーション

  • 夜間のアーケード商店街を光の図形が泳ぐ新しいイルミネーション

教育・人材

図形を立体化させイメージを促す、3Dな数学・建築・美術の授業

流通・モビリティ

フロアマップなど階層構造や立体形状を伴う地形のナビゲーションや、立体に見えることで夜間の視認性が向上する道路標識や踏切

住宅・不動産・建築

ディスプレイを部屋の壁に埋め込んだ、動く光の絵画

この知財の情報・出典

特願2020-206990/特許出願中

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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