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2022.07.29
知財ニュース
介護アバターロボットugoの実証実験が老人ホームで開始─遠隔操作に障がい者スタッフを登用し、介護人材不足にアプローチ
株式会社ツクイホールディングスは、ツクイグループが運営する介護付有料老人ホームでDXロボットの開発を手掛けるugo株式会社のアバターロボット「ugo Pro」を試験導入した。また、ツクイホールディングス特例子会社の株式会社Grasolの障がい者スタッフがアバターロボットを遠隔操作する実証実験を開始した。
実証実験は2022年7月~2023年3月まで段階的に、介護付有料老人ホーム「ツクイ・サンシャイン横浜野毛」で実施される。
これまで、深刻な介護人材の不足を背景にツクイグループでは介護スタッフの仕事を、有資格者が行うべきものと、無資格者でもできるもので分解し、資格がなくてもできる業務をケアサポーターが担当する仕組み、「ケアサポーター制度」を導入してきた。
今回、ツクイグループが設立した、介護・福祉・医療領域に特化したファンド「ツクイ・ケアテック投資事業有限責任組合」で出資しているugoのアバターロボットがケアサポーターの業務の一部を担当し、人とロボットで介護周辺業務を分業し介護スタッフの業務負荷軽減を目指す。
また、アバターロボットの遠隔操作可能な仕組みを活用し、Grasolの障がい者スタッフが自宅にいながら遠隔接客対応を担当し働ける仕組みを構築し、株式会社ツクイが遠隔障がい者スタッフとのコミュニケーションを担当する。
アバターロボットの主な業務は、食事や入浴の時間に事前にルート設定した道のりを自動走行して居室前で声かけをし、エレベーターのボタン操作などをして、入居者を目的地へ誘導することや、入居者への声かけ・誘導を行った際に、アバターロボットに内蔵されているカメラを通して、遠隔操作しているスタッフが様子を確認することだ。また、ロボットは移動の途中で出会った入居者に挨拶をしたり、愛らしい表情でコミュニケーションを取ることもできる。
今回の実証実験で、障がい者スタッフの活躍の場の提供と共に、ツクイグループ全体の障がい者雇用率向上へ繋げていく予定だ。
Top Image : ©︎ ugo 株式会社