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2023.03.14

知財ニュース

最高時速360km、世界最速の空飛ぶレーシングカー「Airspeeder MK4」発表─初の有人飛行モデル化

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オーストラリアの航空宇宙会社Alauda Aeronauticsは、同社の空飛ぶレーシングカーの最初の有人バージョンとして、世界最速のeVTOL(電動垂直離着陸機:空飛ぶ車)「Airspeeder MK4」を発表した。

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「Airspeeder MK4」は、最高速度時速360kmを誇る全長5.73m、全幅3.62m、全高1.44m、重量950kgの一人乗り電動レーシングマシン。350回以上の試験飛行と2回のデモレースを経て最高速度360km/h、航続距離300kmを達成。最高速度にはわずか30秒で到達する。

動力は1,000kW(1,340馬力)のターボ発電機を搭載。前モデルの「Airspeeder MK3」までは一般的なバッテリーでモーターを駆動していたのに対し、「Airspeeder MK4」は製造過程でCO2を排出しないグリーン水素を燃料に使用できる可能性があり、安全で信頼性の高い持続可能な電力の利用に注目が集まっている。

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電動エアレースシリーズのAirspeederプロジェクトは、同社の創業者マット・ピアソン氏が2017年に有人のeVTOLレーシング機「Airspeeder」のコンセプトを発表したことをきっかけに、まったく新しい空中でのスポーツ開催を目指して設立され、2019年に「Airspeeder MK1」を、2021年初頭にはフルサイズのワーキングプロトタイプとなる「Airspeeder MK3」を公開。サーキットなどの物理的インフラを必要とせず、従来のモータースポーツと比較して環境への影響を最小限に抑えられ、過去には砂漠で開催されている。

次世代eVTOL「Airspeeder MK4」は2023年3月9日に開催されるスタートアップ企業のフェスティバル「_SOUTHSTART // ODYSSEY」で一般公開を予定している。同社は今後、海上や森林、氷上などでのレースも検討しているとのこと。

ニュースリリースはこちら

「Airspeeder」公式サイト

Alauda Aeronautics 公式サイト

Top Image : © Alauda Aeronautics

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