ニュージーランドのThe University of Aucklandと、ドイツのTechnical University of Applied Sciences Lubeckの研究チームは、足の裏をくすぐることで笑いを誘発するアクチュエーター内蔵ウェアラブルインソール「TickleFoot」を開発した。

靴の中敷きにくすぐり動作を行う小型ブラシを設置し、磁力駆動で動作させてくすぐる仕組み（アクチュエーター）だ。

歩行や日常の動作を妨げずに、インソールにくすぐり機構を組み込むには、薄い形状でありながらも笑いを誘発するのに効果的な動きを必要とする。研究チームは始めに、磁石で動作するブラシで足の裏にくすぐったい感覚を生み出すアクチュエーターを開発。次に研究を実施して、足の裏の最もくすぐったい部分と、笑いを呼び起こす刺激パターンを特定した。同研究チームはこの作動原理をさらに発展させ、柔軟で薄いインソールに組み込むことに成功した。

こちらのアクチュエーターは、電磁界を発生させるプリント基板やネオジム磁石（強力な永久磁石）、そして磁石に取り付けたくすぐり用のブラシで構成されている。

プリント基板は、4つのコイルで設計されており、コイルにより発生した小さな磁界でネオジム磁石を引き寄せる仕様だ。ブラシは、ユーザー調査の結果から一番くすぐったいと判明したゴールデンセーブルの毛で作られており、それぞれ足の裏にわずかに触れる高さに設計されている。

研究チームは、くすぐりや笑い声がストレスを大幅に軽減できると示しており、開発にあたりTickleFootを被験者数人に試験し、笑いを誘発できるか検証したところ、効果的に笑いを誘発できることが分かった。

また、被験者のフィードバックを参考にした活用方法としては、遠隔にいる恋人とのくすぐり合いや仕事中の眠気防止、ブラシの代わりに堅い素材を使いツボを刺激するリフレッシュ的な使い方や、映画を見ている際に笑うポイントで動作する靴の開発などが挙げられている。

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研究文献：「TickleFoot: Design, Development and Evaluation of a Novel
Foot-tickling Mechanism that Can Evoke Laughter」

Top Image : © Augmented HumanLab