No.1234

子ども型見守り介護ロボット

HANAMOFLOR(ハナモフロル)

HANAMOFLOR(ハナモフロル)

概要

「HANAMOFLOR(ハナモフロル)」とは、高齢者や未就学児にも「自然に受容されること」を目指して開発されたヒューマノイドロボット。ソニーグループ株式会社が開発し、2022年9月にプロトタイプを発表。神奈川県川崎市の特別養護老人ホーム「よみうりランド花ハウス」と2021年から定期的な共同実証実験を重ね、現在も実証中。非売品。高さ830mm・重量23kgのコンパクトな機体に、ソニー独自の音声認識エンジンと大規模言語モデルによる自然な対話機能を搭載。人と視線を合わせながらゆっくり接近する、握手する、季節や天候に応じた話題を提示する、詩や童謡を一緒に楽しむ、名前で呼びかけるといった関わりを通じて、介護施設のリビングで高齢者の見守りと話し相手を担う。「やさしさに触れたことを思い出せる存在」として他者への共感を支援するロボットだ。認知症ケアの介護手法「ユマニチュード」に倣い、相手の反応を待ってから対話を進めるシナリオ進行制御技術を実装している点が特徴。また握手中に体温を計測するなど、自然なふれあいの中で健康状態を記録する機能も持つ。介護施設に加え、日本科学未来館では未就学児を対象とした実証実験も実施されており、幅広い年齢層への展開が探求されている。EXPO2025大阪・関西万博のロボット&モビリティステーションにも出展された。

なぜできるのか?

「自然に受容される」ための子ども型デザイン設計

日本の介護施設環境や住宅リビングを綿密に分析。 座っている高齢者が自然に見下ろす・または水平に見つめ合える全高830mmに設計し、丸みを帯びたフォルムと温かみのあるカラーリング、穏やかな声質によって、空間に溶け込み威圧感を与えない存在感を確立している。

ユマニチュードの原則を落とし込んだ「同調対話アルゴリズム」

HANAMOFLORの対話設計の核心は、フランス発の認知症ケア手法「ユマニチュード」の思想をロボットの行動シナリオとして実装した点にある。ユマニチュードは「見る・話す・触れる・立つ」という四つの柱を持つ介護哲学で、相手の目線に合わせること、ゆっくり近づくこと、反応を確認してから次の動作に進むことを重視する。HANAMOFLORはこの原則を制御プログラムとして落とし込み、認知症の症状がある人が抱きやすい「未知の物事への不安」を軽減する対話の流れを実現している。

ソニーの技術資産を活用したセンシングと対話

高精度な画像認識による表情識別、独自の音声認識エンジン、そして文脈を理解するLLMを組み合わせることで、定型文にとどまらない臨機応変な会話を生成。胸元や手のひらなどのセンサー群により、握手時の体温測定や利用者の状態把握を行い、現場スタッフが手薄になりがちなリビング空間での安全確保とスタッフの業務負荷軽減を両立する。

相性のいい産業分野

医療・福祉

特別養護老人ホームやデイサービスにおける見守り、会話相手、個別レクリエーション(口腔体操・歌)、バイタル記録の自動化

教育・人材

幼稚園・保育園や小児病棟における子どもの不安軽減、感情表現を引き出すインタラクティブな情操教育パートナー

生活・文化

図書館、美術館、空港などの公共空間において、小さな子ども連れや高齢者へ寄り添いながらやさしく案内を行うソフトガイダンス

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。 詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。 Top Image:© ソニーグループ 株式会社

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