Googleは2023年11月28日に、世界初となる「強化地熱システム」を採用した地熱発電所の運転をアメリカ・ネバダ州で開始した。同社は2030年までに100％カーボンフリーエネルギーで運用することを目標としている。

地熱は、他の再生可能エネルギー源の建設が難しい多くの地域、特にアジア太平洋地域において実行可能なクリーンエネルギーの選択肢だ。それでも、従来の技術は温泉や間欠泉、熱水など、地下熱が容易に利用できる地域でしか経済的に導入できないため、地熱はまだ広く使用されていない。

今回開始した強化地熱システムは、乾燥した岩盤に穴を空けて水を流し、高温にして地表に戻す仕組みだ。そのため、環境に影響されやすい風力発電や太陽光発電よりも安定したエネルギーを供給でき、地熱はあっても熱水がないなど、地下熱を容易に利用できない地域でも利用が可能になるのだという。

米国エネルギー省は、地熱エネルギーは2050年までに米国で最大120ギガワットの信頼できる柔軟な発電容量を提供し、米国で予想される電力需要の16%以上を生成できる可能性があることを発見したとしている。

また、Googleは、地熱エネルギーの世界的な開発に専念するProject InnerSpaceとの提携を発表している。

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