巻き寿司製造の全自動化を可能にする人型協働ロボット「Foodly スズモコラボモデル」が誕生

株式会社アールティと鈴茂器工株式会社の技術コラボレーションが実現し、海苔巻きを作る人型協働ロボット「Foodly(フードリー)スズモコラボモデル」が開発された。世界初の寿司ロボットを開発し世界No.1シェアを獲得する鈴茂器工株式会社と、世界初の食品盛り付け人型協働ロボットFoodlyを開発し画像認識とロボット制御の技術を持つ株式会社アールティとのコラボレーションによって、これまで人が対応してきた海苔巻きの製造や包装の工程を「Foodly スズモコラボモデル」が担うことができる。

製造工程としては、「Foodly スズモコラボモデル」が海苔のセットと具材の供給を担当し、鈴茂器工の海苔巻きロボットが成形する。そして完成した海苔巻きをコラボモデルが掴んで鈴茂器工の海苔巻きロールパック機に投入。最後にフィルム包装を行う。

「Foodly スズモコラボモデル」は、左右それぞれに専用のハンドが実装されており、頭部のカメラで画像認識を行う。作業に応じて具材などの対象物を認識し、海苔・具材・完成した海苔巻きという3種類の食材のピッキングが可能となる。また、従来のFoodlyが正面を向いてのピックアンドプレース(掴んで置く動作)を繰り返すものだったのに対して、コラボモデルは腰軸と連動してのピックアンドプレースを行うため、複数の作業をこなすことができるそうだ。

株式会社アールティは開発の背景について、以下のように語っている。

お弁当・惣菜などを製造する中食(なかしょく)の現場において、盛り付け工程は自動化の難易度が高く、現在その工程の大半を人手で行っている状況です。そして慢性的な人手不足への対応、労働生産性向上、COVID-19感染拡大防止のための三密回避などの課題を抱えています。寿司や海苔巻きの製造においては、シャリ(酢飯)を握る作業、シャリを平らに敷く作業をサポートする米飯加工ロボットが1990年頃より開発され、現在世界中の製造現場で働く人を支えています。

一方で寿司や海苔巻き製造の全行程のロボット化、自動化についてはさらに高度で繊細な技術が求められ、また多品種のネタ、具材に対応する必要があるため、実用化が難しいと言われています。——Foodlyが従来の「ライン生産方式」ではなく、1台で製造工程を完成まで行う「セル生産方式」に初めて挑戦します。

これまで困難とされてきた寿司や海苔巻き製造の全工程のロボット化を実現することで、飲食現場の労働環境改善を目指す。今後は、他の既存機械製品との連携や、ベルトコンベアによるライン生産が難しくセル生産方式で食品を扱うことの多いスーパーなどへの協働ロボットの導入も進めていくそうだ。

また、2021年4月20・21日には、池袋サンシャインシティで開催される「スズモフェア 2021 東京」にて、コラボモデルの展示も行われる予定だ。

2本のロボットアームが連携して自動でそばを調理するそばロボットの開発など、フードテック業界が盛り上がりを見せている。人手不足が叫ばれる製造業の現場で、人と協働しながら労働生産性を向上させるロボットの導入が期待される。

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