No. 055 視線レーダー

視線検出

「視線検出」は、近赤外光源とアイトラッキングによる角膜反射法を用いて視線の方向を検出できる技術である。夜間やトンネル内、赤目現象・眼鏡着用・低解像度画像からでも、高精度に視線を検出することができるので、運転中の脇見や障害物見落とし防止などに役立てられている。将来的には、ユーザーの視線を検知するヒューマンセンシング領域のみならず、「ナチュラルユーザーインターフェース(NUI)」として各種デバイスを動かしたり制御する役割が期待されている。

なにがすごいのか?

  • 暗い場所や低解像度画像でも、高精度かつ安定的に瞳孔を検出
  • スマホカメラや車載カメラなど、流通している多くのカメラを利用できる
  • SDK(ソフトウェア開発キット)を提供しているため、様々な製品/サービスに実装できる

なぜ生まれたのか?

アイトラッキングなどの「視線検出」技術は、従来マーケティング分野をメインに活用されていたが、人の視線、視野、見え方を総合的に評価することができるため、脇見や障害物見落としを防止する車の安全走行システムとして役立てられていたり、監視カメラに導入することで不審者を検出することもできる。また、ユーザーの視線の方向から関心度を検出できるという特性から、ゲーム・Web・広告に対する評価にも用いられるほか、近年は視線を入力デバイスとして活用するためのニーズが高まっている。

妄想プロジェクト

瞳リモコン

「目は口ほどに物を言う」というように、音声によるコントロール技術が進んだ先にあるのは、視線でのデバイス操作。赤ちゃんを寝かしつけている時や、重要人物が出席している会議中などの「どうしても声が出せない」時に視線をデバイスに送るだけで、照明を落としたり、PCチャットに返信することができたらどんなにいいだろう。

寝かしつけのケースだけでなく、不意に強盗に襲われた時や災害などの緊急事態に見舞われた時などにも、こうした技術があれば九死に一生を得られるかもしれない。

なぜできるのか?

複数の顔のパーツを用いた多角的な視線検出

顔、目、瞳、「顔の特徴点」といった複数の顔のパーツを用いることで、安定して詳細に注目度を判定する。多角的に顔や目線の向きを算出しているため、横向きの顔でも視線を検出できる。

可視光カメラにより多様なシーンで活用可能

視線検出には「可視光カメラ」を利用しているため、スマホや車載カメラなど、一般に流通している様々なカメラを利用して実装できる。反射の起こりやすい赤外線カメラを利用しないため、メガネを着用した場合でも正確に検出ができる。

安定利用できる複数のアルゴリズム

ステレオカメラを用いて目頭と黒目中心からキャリブレーションを行わずに視線方向を推定する、人の視界内のものの見え方を数値化する、左右の目の角膜反射像の位置から視線方向を判定する、など複数のアルゴリズムによって、安定的に利用することができる。

相性のいい分野

ウェルビーイング
赤ちゃんの寝かしつけ時に、視線を送るだけで物音を立てずに照明や家電を操作
セキュリティ
身の危険を感じる事態で咄嗟に声が出ない際に、視線だけで切迫した状況を伝達
アミューズメント
ユーザーが今何を見ているかのリアルタイムデータをもとに行動するゲームを展開
医療
1分1秒を争う現場において視線の指示だけで口頭よりも素早く患者を処置
マーケティング
スーパーでの商品購買の際、どんな視認行動をとるかを分析した上での店舗陳列

知財情報

主な知財ホルダー:パナソニック株式会社

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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/ Konel inc.

Konelはデザインとテクノロジーを融合させてフィールドを定めず制作を行う多国籍クリエイティブカンパニーです。