News
2024.12.20
知財ニュース
KDDIら、国内初の協調配送実証成功―ロボット・自動運転車・ドローン連携
KDDI、アイサンテクノロジー株式会社、KDDIスマートドローン株式会社、KDDI総合研究所、株式会社ティアフォーは12月6日、自動配送ロボット・自動運転車・ドローンの協調配送実証に成功したことを発表した。
同実証実験は、物流2024年問題など労働力不足の解決や、災害時の山間部への物資配送の効率化に向けた取り組み。位置情報の定義が異なる3種類のモビリティを連携させる実証に成功したのは、国内初の試みとなる。
具体的には、建物内で荷物を受け取った自動配送ロボットと、ドローンを搭載した自動運転車が連携し、お互いに最適な場所で合流するというもの。
今回の実験の成功の鍵は、新しく開発された「統合配送経路計算技術」。同技術は、配送元と配送先を入力するだけで、ロボット、車、ドローンの最適な合流地点を自動的に計算。さらに、配送地域の地形や風向きといった条件も考慮することで、山間部での運行時間短縮やドローンの省エネ化も可能にした。
同技術を活用することで、建物内で荷物を受け取った自動配送ロボットと、ドローンを積んだ自動運転車が連携してお互いに最適な合流地点へ移動することに成功。また、自動配送ロボットから自動運転車へ荷物を受け渡した後、最適なドローンの離陸地点まで自動運転車が移動し、ドローンが離陸、目的地へ着陸、荷物の配送を完了したことが確認された。
KDDIは、この技術を「WAKONX Mobility」というサービスプラットフォームに組み込む予定。
5社は今後、労働力不足が顕在化する2030年を目途に、建物内からの配送や都心ビルへの配送は自動配送ロボット、都市部からの大規模な配送は自動運転車、陸上からの輸送が困難な地域ではドローンで配送を行うといった地域に適したモビリティを組み合わせた全自動の荷物配送サービスの社会実装を目指す。
Top Image : © KDDI 株式会社