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2025.02.13

知財ニュース

水を使わず繊維化―エプソン、古着などから繊維化した不織布シートで古着再生スニーカーを商品化

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セイコーエプソン株式会社は、デザイナーの中里唯馬氏が手掛けるブランド「YUIMA NAKAZATO」との共創を通じて、古着などから繊維化した不織布シートを使ったスニーカーを開発し、商品化した。

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©Guillaume Roujas

両社は2022年からパートナーシップを結び、環境負荷の低い持続可能なファッションの実現を目指してきた。

エプソンがすでに紙の再生で実用化していた、ほとんど水を使わずに素材を繊維化できるエプソン独自のDFT技術を活用し、古着などを原料に繊維化した不織布シートを製造。ほとんど水を使わず、衝撃力で素材を繊維化するDFTを応用することで、古着などから繊維化した不織布シートを加工し、衣装作品として生まれ変わらせ、継続的にコレクションで発表してきた。

不織布シートは、繊維の長さや厚みを調整できるほか、エプソンのデジタル印刷技術で、顔料インクを用いて表面に美しいデザインを施すことも可能だ。中里氏が求める強度と外観の美しさを両立させるかたちで、スニーカーとしてYUIMA NAKAZATOによる商品化が実現した。

今回の商品化は、ファッション産業における資源循環の可能性を示すもの。同社執行役員P商業・産業事業部長 山中剛氏はこれまでの活動について、「デジタル捺染技術により表現の可能性を広げるとともに、DFTの応用によりファッション産業における資源循環の可能性を示すことができた」と振り返る。

エプソンは今後も、パートナーとの共創を通じてファッション産業のさらなる発展に貢献していくとしている。

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Top Image : ©Guillaume Roujas

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