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2025.10.21

知財ニュース

島津製作所、電磁波を使った非破壊・非接触型のリアルタイム水分率モニター「MMSシリーズ」発売

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島津製作所は、電磁波を使い非破壊・非接触で水分率をリアルタイムでモニタリング
食品工場向けインライン水分率モニター「MMSシリーズ」を発売する。

本製品は、生産ラインで食品中の水分率を高精度に測定し、食品の品質管理や生産効率の向上に貢献する。電磁波を用いて非破壊かつ非接触で水分率をモニタリングできる製品は、食品業界向けでは初。9月3日より幕張メッセで開催されるアジア最大級の分析機器・科学機器の展示会「JASIS2025」に展示した。

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MMSシリーズは、電磁波の水分によるエネルギーの減衰差を利用して水分率を計測するシステム。国立研究開発法人 産業技術総合研究所が開発した水分量を電磁波で簡便に計測する技術をもとに、同社が製品化した。

食品が流れるコンベアや運搬トレイの上部にセンサーを設置し、食品が通過する際に水分率をリアルタイムで測定。水分量の低い対象には、上下にセンサーを対向する形で配置し電磁波を透過させることで、高精度な測定を実現する。近赤外線を用いた手法では表面の測定に留まっていた厚みのある生地も計測が可能なほか、既存の生産ライン上に簡単に実装でき、新たな設置スペースの確保は不要だ。

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食品に含まれる水分は、食感や味わいなど品質に影響するという。本製品は生産段階の食品の水分率を瞬時に把握できるため、製品ごとの水分率のばらつきを抑えて品質の均一性を保ち、消費者に対して安心で安全な食品を提供する役割を果たすとのこと。また、リアルタイムに高精度・短時間で測定し、検査判定待ち時間に発生する不良品の進行を防ぎフードロスを削減する。

同社は、中期経営計画でインダストリー領域を社会価値創生領域としているほか、プラネタリーヘルス(人と地球の健康)の追求を掲げており、今後も消費者と環境の両方を考慮した製品開発を続け、食がもたらす喜びや持続可能な社会の実現に向けて尽力していくとしている。

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Top Image : © 株式会社 島津製作所

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