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2021.12.20
知財ニュース
キヤノン、知的財産活動を紹介するウェブサイトを公開
日本の大手精密機器メーカーのキヤノンは、自社の知的財産活動を紹介するウェブサイトを公開した。キヤノンでは、知的財産活動を経営戦略の一角と位置づけ、事業の発展を支えるとともに、知的財産分野において産業界をリードする活動を積極的に行なうとした上で、新たに公開した本サイトでは「時代を拓き、より良い未来社会への貢献を目指すキヤノンの知的財産活動について、さまざまな情報を発信していく」としている。
キヤノンはこれまで具体的な活動として、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を唯一の目的とした開発・製造などの行為に対して、保有する知的財産権を行使しないことを宣言する「COVID-19と戦う知財宣言」を発起人として2020年5月に発表するなど、知的財産分野において産業界をリードした支援の取り組みを主導してきた。
また、事業が持続的に発展・成長するために、時代や技術の変化を先読みしながら「攻めと守り」の知的財産戦略を実践している。例えば通信など汎用技術に関わる自社特許はクロスライセンスに活用することで研究開発や事業の自由度を確保する一方で、コアコンピタンス技術(競合他社に真似できない自社能力)に関わる特許はライセンスしないといった戦略をとることで、魅力的な製品やサービスの提供につなげ、他社への競争優位性を確保している。
本サイトではこれらの活動を公開しているほか、模倣品の撲滅に向けた取り組みや、パテント・トロール訴訟(他人の特許権を行使してライセンス収益を得ること)に対応するための活動報告や、過去85年以上に渡るキヤノンの知的財産活動の長い歴史などを公開している。
Top Image : © キヤノン 株式会社