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2025.05.23

知財ニュース

アメリカのSavor、二酸化炭素や水素などで作られたバターを発売

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アメリカのカリフォルニア州の食品企業Savorは、動物性、植物性の原料不使用のバターの発売を発表した。

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Savorは、2022年に設立されたテクノロジー企業で、従来の植物や動物の農業を必要とせずに、炭素から直接脂肪を生成する革新的な技術を開発している。この独自のプロセスは、ビル・ゲイツが設立したBreakthrough Energy VenturesやSynthesis Capitalなどの大手投資家からの支援を受けている。

同社は、Fast Company誌の「 2025年最も革新的な企業」に選出されており、共同創業者兼CEOであるKathleen Alexander氏は、Inc. Magazineの「2025年女性創業者500人」の1人に選ばれている。

同社の脂肪は、回収された二酸化炭素、グリーン水素、メタンを原料に、分子的に構築された熱化学的プロセスで脂肪分子を合成し、作られたものだ。今回、FDA(米国食品医薬品局)により、自己認証によるGRAS(一般的に安全と認められる)ステータスを取得し、米国市場での販売が可能になった。

サンフランシスコとニューヨークでこれらの成果を祝う特別ディナーを開催し、著名なゲストが世界で初めてSavorのバター代替品を試食した。一般消費者向けの商業展開は2025年以降になる見込み。

このバターはミシュランの星を獲得したSingleThreadやONE65といったレストラン、 人気ベーカリーのJane the Bakeryなどが、Savorの最初の顧客になる予定なのだという。

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Top Image : © Savor

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