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2023.11.06
知財ニュース
住友金属鉱山、太陽光で羽毛を使わずに暖まる特許製品「SOLAMENT」を「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」で発表
住友金属鉱山株式会社は、10月28日から11月5日に東京ビッグサイトで開催された「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」の主催者プログラム「Tokyo Future Tour」に、太陽光をコントロールする素材「SOLAMENT(ソラメント)」を出展した。
「SOLAMENT」は、住友金属鉱山が開発し国内外に特許を持つ、太陽光を熱に変えるなどの機能を有した近赤外線吸収材料をもとにした素材テクノロジー。本材料は従来「CWO」と呼ばれ、自動車内の温度上昇を抑えられる窓ガラス材料や、紫外線や近赤外線による肌へのなどの負担軽減が期待できる衣服での材料、建築材料など様々な製品に活用されてきた。
同社では、本素材の認知向上のため「SOLAMENT」としリニューアル。なお、本ネーミングは、「Solar(太陽)」と「空(ソラ)」、「Element(素材)」が組み合わさった造語であり、ロゴには、太陽光と「CWO」の結晶とモチーフにした六角形にコラボレーションを意味するXを重ねることで可能性の広がりを表現している。
今回、アパレル分野での活用を見据えたプロトタイププロジェクトを開始し、クリエイティブ・エージェンシーDroga5 Tokyoとのコラボレーションにより、羽毛を一切使用しないのに暖まる「「DOWN-LESS DOWN JACKET」のプロトタイププロジェクトを実現した。
「SOLAMENT」を生地に使用したこの衣服は、透明で軽く羽毛を一切使用しないのに暖かく、環境や社会の持続可能性に配慮したエシカル消費の視点も持つプロダクトになっている。
同社担当者は、「SOLAMENT」について、「従来の遮熱素材とは一線を画す効果を持った世界で当社だけが保有する特許製品。使い方で発熱、遮熱、盗撮防止など様々な可能性がある。誰も到達できなかった未来、想像を超える世界や文化を切り拓くこの素材の可能性を感じてほしい」とコメント。同社では今後、アパレル、建材、農業、医療分野などへの市場進出を強化していくとしている。
Top Image : © 住友金属鉱山 株式会社