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2023.08.02

知財ニュース

リコーと理化学研究所、文献データから新たな技術トレンドを発見する独自のアルゴリズムを開発

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株式会社リコーは理化学研究所数理創造プログラム(iTHEMS)との共同研究により、既存の技術文献データから新技術の兆しやトレンドの変化点を察知するためのアルゴリズムと可視化方法を開発した。

手法の特徴は3つ。折れ線グラフの面積計算によるキーワードの急増度の判定で、キーワードごとの出現頻度や近年の増加具合の判定ができるほか、2乗関数の面積(2nd moment)による、増加パターンの区別が可能。さらに、技術文献から抽出したキーワードをプロットすることで、増加パターンや出現時期の変化、新たな技術の兆し・変化点を示すキーワードなどを効率的に探索することができる。

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近年活発化しているデータを活用したリサーチ手法は、特許や論文などの技術文書に記載されているキーワード分析により把握される。だが、時系列の変化パターンの考慮までには至らず、新技術の兆しや変化点を定量的に捉えることは困難だった。

今回の技術開発により、時系列データ中に出現するキーワードの増減パターンを数値で判別できるアルゴリズムとその可視化方法が開発され、特許や論文などの技術文書に記載されているキーワードから、技術開発における新たな兆し・変化点を抽出することができるようになった。

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リコーでは、「本技術をデータドリブンなリサーチに取り組むことで、研究開発におけるテーマ探索活動に対して網羅性とスピードを提供し、新たな研究テーマの探索と価値の高い知的財産の創出に貢献していく」と述べ、今後の開発への意欲を見せている。

プレスリリースはこちら(1)(2)

Top Image : © 株式会社 リコー

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