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2023.06.28

知財ニュース

耐熱85度、12時間漏れない─サステナブルな食べられるカップ「Cupffee」が2.8億円を資金調達

Cupffee

ブルガリアのブランド「Cupffee」が2023年5月、欧州イノベーション会議(EIC)とベンチャーキャピタルの Eleven Ventures から、総額180万ユーロ(約2.8億円)のシード資金を調達した。

「Cupffee」とは、生分解性・高耐熱性を持つビスケット製のテイクアウト用可食カップ。85度の耐熱性を持ち、12時間飲み物を入れても漏れない。飲み物を入れてからもビスケットは40分間サクサクで、中身を飲み終わった後は食べられる。

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原材料は、小麦、砂糖、油、オーツ麦など7つの材料を使用し、人工着色料や甘味料、保存料などの添加物を使用していない。CupffeeのCEOで創業者のMiroslav Zapryanov氏は「カップの風味は自然で、飲み物の味に影響しない。熱くても40分間はカリカリの状態を維持し、12時間は漏れない」と強調する。

Cupffee

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世界的にサステナブルな取り組みが加速する中、これまで開発されてきた可食容器は耐熱性や食感の問題がたびたび指摘されてきた。

さらに、プラスチックカップから紙コップへと変化する中、紙コップの表面に加工された耐水性・耐熱性のポリエチレンラミネートは分解が困難でリサイクルが困難なことからも、 Zapryanov 氏は本当に環境に配慮したカップを追求。「使い捨てのコーヒーカップを、サステナブルで食べられるものに置き換えることができたらどうだろう?」と考えたことをきっかけに、生分解性の食用コーヒーカップ「Cupffee」が誕生した。

十分な資源を持つCupffeeは、工業ベースでの大量生産に向けても動き出している。CupffeeはB2BサービスをEU、中東、オーストラリア、米国の企業に販売しており、コーヒー大手のLavazzaと提携している。さらにCupffeeは食用コーヒーカップの認定特許所有者であるとのこと。

全て食べられ捨てる部分がない究極なサステナブルカップの誕生に、注目が集まる。

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Cupffee 公式サイトはこちら

Cupffee Ltd. 紹介ページ(Ufood2JAPAN)

Top Image : © Cupffee

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