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2025.03.19

知財ニュース

大阪・関西万博にCO2を回収する装置「DAC」を設置、大気からCO2を直接回収

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RITE(地球環境産業技術研究機構)は、4月に開催される大阪・関西万博会場内にネガティブエミッション技術の実証プラントとして二酸化炭素を回収する装置「DAC(Direct Air Capture)」を設置し、実証試験を実施する。

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2050年カーボンニュートラル達成に向け、事業活動のCO2排出量削減だけでなく、排出削減が困難な産業のカーボンニュートラル化を目指し、「DAC」などCO2の排出量をマイナスにする「ネガティブエミッション」技術の研究開発や導入・普及が世界中で加速している。特に米国を中心とした政府主導のプロジェクトでは、2020年代後半に年間100万トンのCO2を回収するDAC設備の建設計画が掲げられており、市場の創出、拡大が期待されている。

地球温暖化問題は、大気中のCO2濃度の上昇によって引き起こされている。これまで、大気中へのCO2排出を抑える取り組みが行われてきたが、「DAC」はすでに排出されてしまったCO2を大気から直接回収する技術だ。この技術は地球温暖化対策の革新的な技術として世界中で注目されている。

大気中には0.04%ほどのCO2が含まれており、会場ではこのわずかなCO2を効率的に回収する実証実験を行っている。会場の施設では、実証試験中のDACプラントを見学できるほか、ガイダンスホール内での3D映像や展示を通じて、最新の環境技術を楽しく学ぶことができる。

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日本ガイシ株式会社のDAC用セラミック基材が実証試験を行うDAC装置に採用され、複数設置するCO2回収ユニットの一つに使用されている。DAC装置内で、CO2を吸着させるために用いられる。​同社は、自動車排ガス浄化用セラミックスで培ったハニカム構造体の技術を応用し、コンパクトで表面積が大きく、低圧力損失などの特長を持つDAC用セラミック基材を開発している。​この基材には、CO2吸着剤を塗布するための多孔質材料がコーティングされている。

また、名古屋大学はCO2を効率よく吸収する液体と、マイナス160℃以下の極低温を活用する新方式のCO2回収装置(DAC)を設置。会場のカーボンリサイクルファクトリーRITE施設内の展示ブースでは、独自のCO2吸収液と、低温を用いた装置による大気中CO2の回収試験を行う。回収されたCO2が低温によってドライアイスになる様子を見ることができる。

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ガイダンスホールは未来の森であるDACにふさわしい木造建築を目指し、1枚の大きなCLT(直交集成板)パネルを用いて折り紙を折るような折版構造で建築されている。ホール内での3D映像による分かりやすい解説のほか、CCS技術などの各種展示を通じて、最新の環境技術を体験することができる。

RITEの「DAC(Direct Air Capture)」についてはこちら

名古屋大学の「DAC(Direct Air Capture)」についてはこちら

プレスリリース(日本ガイシ株式会社)はこちら

「未来の森」についてはこちら

Top Image : © 公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会

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