News
2021.12.11
知財ニュース
JAXAが13年ぶりに宇宙飛行士候補者を募集―学歴不問、2021年12月20日から募集開始
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2021年11月19日、新たな宇宙飛行士の候補者を募集すると発表した。13年ぶりとなる今回の募集では、初めて学歴を不問にする等、多様な人材を確保するために応募資格を大幅に緩和した。応募は2021年12月20日から2022年3月4日まで、採用人数は若干名。2023年2月ごろに結果を発表する予定だ。
世界的に宇宙開発事業が加速する中、日本においても米国提案の国際宇宙探査「アルテミス計画」に参画するなど、その機運は高まり、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙探査時代において日本の有人宇宙技術の存在感を示していくために、新たな日本人宇宙飛行士を育て、技術の発展と継承を図る必要があるとしている。
今回募集する宇宙飛行士候補者は、宇宙飛行士として認定された後、国際宇宙ステーション(ISS)や日本実験棟「きぼう」、月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」や月面が活動の場となることを想定している。
募集要項を前回の2008年と比較すると、学歴は4年制大学(自然科学系)卒業以上から「学歴不問、選抜試験で評価」に変更、専門性実務経験は自然科学系分野における3年以上の実務経験から「3年以上の実務経験、選抜試験で評価」に変更、医学的要件は身長158cm以上190cm以下、体重50kg~95kgから「身長149.5cm以上190.5cm以下」になる等、大幅に緩和されたことがわかる。これは200件を超えるパブリックコメントに条件緩和に関する意見が多く寄せられたことにより見直された。また、現役の女性宇宙飛行士が不在である状況と女性飛行士の採用を求める意見を踏まえ、女性の応募を奨励している。
エントリーを完了した後、エントリーシートによる書類選抜、英語試験などを行う第0次選抜、医学検査や資質特性検査などを実施する第1次選抜、各種検査や試験、面接などを行う第2次、第3次選抜を経て、2023年2月頃に最終選抜結果発表を予定している。
1. 応募受付期間 2021年12月20日(月)から2022年3月4日(金)まで
2. 採用人数 若干名
3. 募集要項 宇宙飛行士候補者募集特設サイトに掲載
https://astro-mission.jaxa.jp/astro_selection/item/Application.pdf
4. 応募手続き
応募受付期間中に、エントリー専用のウェブサイトより必要書類を提出いただきます。各種情報については、以下の宇宙飛行士候補者募集特設サイトにて、順次ご案内いたします。
https://astro-mission.jaxa.jp/astro_selection/
5. 選抜結果発表 最終選抜結果の発表は、2023年2月頃を予定しています。
Top Image : © getty images