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2025.09.26

知財ニュース

Meta、ディスプレイ付きのAIグラス「Meta Ray-Ban Display」発表―EMGリストバンドと組み合わせた“進化形”

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米Metaは、新たなAIグラス「Meta Ray-Ban Display」を発表した。現地時間2025年9月17・18日に開催した年次開発者会議「Meta Connect 2025」の基調講演で、マーク・ザッカーバーグCEOが製品を身に着けながら紹介した。

レンズ内にフルカラーの高解像度ディスプレイを内蔵しているのが特徴で、片側(右目側)に映像を投影する。サイズは600×600ピクセル。視界を遮らないよう中央から少し離れた場所に配置した。ディスプレイの中身は周囲に見られることなく、表示・非表示も簡単に行えるという。

ディスプレイの視野角度1度あたりの解像度は42ピクセル(ppd)。調光レンズや自動輝度アルゴリズムなどを用いて、高解像度で表示性能の高いディスプレイを構築した。屋内・屋外や昼夜を問わず利用でき、晴れた日でも表示内容が鮮明に見えるという。

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Metaはまた同時に、ディスプレイ操作に用いるリストバンド「Meta Neural Band」も発表。EMG(Electro Myo Graph、筋電位)センサーを使ったコントローラーで、手首に装着して筋肉の動きを検知し、ペアリングしたデバイスに信号を送る。

指の動きや手首の回転などで、ボタンのタップやスワイプ、コンテンツの選択などができ、「Meta Ray-Ban Display」とセットで販売する。

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デバイス機能は、既存のAIグラス「Ray-Ban Meta」(日本未発売)をベースに構築。写真・動画撮影や音楽再生、Meta AI連携などの既存機能は、視覚情報やリストバンドでいずれも高機能化させ操作性を高めた。

例えば、ディスプレイ上で被写体にズームして写真撮影したり、楽曲選択・音量調節したりが可能。従来、スマートフォンアプリの閲覧や音声読み上げで対応していたMeta AIとのやり取りの幅も広がる。

WhatsAppやMessengerによるメッセージ通話機能も追加した。「近い将来にはわずかな指の動きでメッセージを書き出す」こともできるようになるという。また、双方向のビデオ通話や目的地までのナビゲーション・周辺情報の表示、対話相手の発言を翻訳して字幕表示する機能なども搭載する。

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「Meta Ray-Ban Display」・「Meta Neural Band」の発売は、2025年9月30日を予定。まずは米国内のみで展開し、Ray-Ban Storesなどの一部実店舗で販売する。

カラーはブラックとサンドの2色展開で、フレームサイズはスタンダードとラージの2種類。価格は799ドル。2026年初めには、カナダ・フランス・イタリア・英国へ展開する予定で、また先になりそうだが日本上陸が待たれる。

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ニュースリリースはこちら
「Meta Ray-Ban Display」公式サイト

Top Image : © Meta

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