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2024.03.11

知財ニュース

AIによるフェイク音声犯罪を阻止する、Validsoftのディープフェイク検出技術

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AI技術の進化により、画像生成AIツールだけでなく、テキストをリアルタイムで音声に変換する音声生成AIツールが登場している。これらの技術は、人間の声と区別がつかないほど自然なイントネーションや、著名人の声に変換できるボイスチェンジャー機能などを提供している。しかし、この進歩はAIによるフェイク音声を使用した犯罪の増加にも繋がっており、世界でも被害が報告されている。

(※ 参考:「AI(人工知能)を悪用した音声詐欺が世界で増加中」)

こうした問題に対処するため、米国に本拠を置くValidsoftは、ディープフェイク音声を検知する認証ソリューションを提供している。2003年に設立された同社は、音声ベースの認証ソリューションを展開し、合成音声やディープフェイク、リプレイ攻撃(録音デバイスを使用して他人の音声を再生すること)を検出するテクノロジーを用いて詐欺や個人情報の盗難を防いでいる。同社のCEOであり創設者であるPat Carroll氏は、金融と情報技術の分野で25年以上の実績を持ち、同社を急速に成長させている。

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Validsoftの音声認証テクノロジーは、「Spoof-Proof Voiceprint(なりすまし防止の声紋)」と呼ばれる技術を使用して、ユーザーの音声の地域性(なまり)やリズム、話し方などの特徴を分析・記録し、ディープラーニングを用いて声紋を作成する。

これにより、登録された声紋は、ユーザーの音声IDとして登録され、本人確認が実行され、ディープフェイク音声を検知する。同社の研究開発責任者によると、ディープフェイク音声と本人の声紋には明らかな違いがあり、これを利用して本人確認や不正行為の防止が可能であるという。

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Validsoftでは、顧客や従業員の身元保証ソリューションを含む、複数の音声認証ソリューションを提供しており、コールセンターや金融機関など本人確認が必要な様々なシーンで活用できる。AI技術がもたらすリスクが高まる中、Validsoftの音声認証テクノロジーは、AIによる脅威に対する重要な対策として注目されている。

公式サイトはこちら

Top image: © Validsoft

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