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2021.08.24
知財ニュース
コンビニで薬が非対面・非接触で受け取れるサービス開始─ファミリーマートらが都内8店舗で実証実験
ファミリーマートは、コンビニ店舗内に設置したBOXで医薬品を受け取れるサービス「ファミマシー」を開始した。対象となる医薬品は、医師の処方箋に基づく「処方薬」と、薬剤師の情報提供が必要な第1類医薬品含む一般用医薬品の「市販薬」。オンライン薬局を手がけるミナカラとの共同実証実験として、2021年8月6日(金)より東京都内の8店舗で開始する。
ファミマシーは、診療から服薬指導・薬の説明までオンラインで実施可能で、薬はファミリーマートの無人受取BOXで受け取れるため、一連のサービスを非対面・非接触で提供する。医師の診察が必要な処方薬でも、人と接触することなく受け取りが可能となる。
処方薬を入手する場合は、利用者はミナカラ薬局との基本的なやり取りをLINEで行う(事前に友達登録が必要)。利用者がオンライン診療で病院の受診を受けると、医師が処方箋をミナカラ薬局に送付。利用者はミナカラの薬剤師から電話等で服薬指導・薬の説明を受けた後、LINEで薬の受け取り店舗を指定する。
市販薬の場合はシンプルだ。ミナカラ薬局の公式サイトで欲しい医薬品を選び、配達方法を「店頭受取」として受け取り店舗を選択し、支払いを行う。
薬の受け取りは、ファミリーマートの店舗内に設置された番号認証機能付きの受取BOX「KEY STATION」で行う。受け取りは感染症対策に加えプライバシーにも配慮し、非対面・非接触で完結する。薬の配送は、セイノーホールディングスの即時配送サービス「ARUU」を活用。処方薬・市販薬いずれも、最短で手配したその日中に受け取ることができる(16時締切)。
ファミマシーの活用により、従来のように調剤薬局へ処方箋を直接持ち込んで順番待ちをする必要がなくなり、手間と時間の削減になる。利用者は、都合のいいタイミングで24時間いつでも薬の受け取りができる。
本実証実験は、開始当初は都内8店舗(下表)で実施されるが、検証結果によっては全国展開の可能性もある。今後、ファミマシーが全国で提供されるようになると、特に病院や薬局までの距離が遠い地域では、コンビニが地域のインフラとしてより欠かせない存在となっていくだろう。
Top Image : © 株式会社ファミリーマート