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2025.03.13

知財ニュース

高度20kmからLTE通信―NTTドコモとSpace Compass、HAPSを用いたスマホ通信に成功

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株式会社Space CompassとNTTドコモは、ケニア共和国ライキピアカウンティにおいて高度約20kmの成層圏を飛行する高高度プラットフォームであるHAPSを介した、スマートフォンを用いたLTEによるデータ通信の実証実験に、2025年2月、成功したことを発表した。

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実験では、地上のLTE基地局からの電波を高度約20kmの成層圏を飛行するHAPSで中継し、地上のスマートフォンへ届けるというもの。その結果、HAPSを介してスマートフォンへデータを送る通信で、4.66Mbps以上の速度が出ることを確認したという。これは、高度18km以上の成層圏を飛行する小型の飛行機タイプのHAPSを使って、地上のスマートフォンとのデータ通信に世界で初めて成功したことになる。

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03 00-04 pc 格納庫に設置されたHAPS

実験に使用されたのは、AALTO HAPS Limited社が開発した「Zephyr」という小型固定翼型のHAPS機体。Zephyrは、無人航空機として最長となる64日間の飛行記録を持つなど、高い性能が実証されている。

今回の成功は、2026年のHAPS商用化に向けた大きな一歩となり、両者は同技術をさらに発展させ、地上だけでなく、空や海、宇宙といった場所でも通信ができる「超カバレッジ拡張」を実現する「宇宙RAN」という新しいネットワークの実現を目指していく。

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Top Image : © 株式会社 NTTドコモ

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