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2025.01.09

知財ニュース

DNP、音を文字と色で「見える化」する新型スマートグラス新機能を開発

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大日本印刷(DNP)は、周囲の環境音などを擬音語・擬声語でスマートグラスに表示する新機能を開発した。聴覚障がい者などを中心に、より多くの人々に周囲の音を伝えることが目的。

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新機能は、株式会社アイシンの音声認識システム「YYSystem」の、周囲の音を擬音語・擬声語に変換する機能を活用し、救急車のサイレン、横断歩道の案内音、水の流れや落ち葉などの自然の音、犬・猫などの動物の鳴き声など10種類の擬音語・擬声語を表示する。

また、「DNP感情表現フォントシステム」の活用により、周囲の音を認識してテキストデータ化し、その言葉が表現する感情やイメージに合ったフォントや色をスマートグラスに表示することで、より直感的な理解を促すことが可能だ。

同機能の有用性を検証するため、DNPは2025年1月24日から26日にかけて、新宿NSビルと新宿中央公園で「音が見える!字幕表示メガネでオノマトペ体験会」を開催する。聴覚障がい者を主な対象に、スマートグラス「XREAL Air 2 Ultra」を使って、周囲の音を視覚的に体験してもらうというもの。

DNPは、これまでも観光スポットや展示施設などでの解説音声を感情豊かなフォントの字幕にしてスマートグラスに表示するシステムを開発してきたが、今回は新たに、擬音語・擬声語表示機能を追加。救急車のサイレンや動物の鳴き声など、周囲の状況把握に必要な音を視覚的に提供することで、日常生活の不便さを解消することを目指していく。

DNPは、XR技術を活用した「XRコミュニケーション事業」を推進しており、美術館・博物館などでヘッドマウントディスプレイやスマートグラスを使った展示ガイダンスシステムなども提供。同社は今後も、スマートグラスによるMR(Mixed Reality:複合現実)体験の機能開発を進め、「ユニバーサルコミュニケーション」を支援する製品・サービスを展開していく予定。

プレスリリースはこちら

DNP感情表現フォントシステム

Top Image : © 大日本印刷 株式会社

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