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2022.08.05

知財ニュース

俳優の衣装の色がリアルタイムに変化、ブロードウェイショー用ARグラス「René」韓国の学生が開発

ブロードウェイなどの演劇で使用することを想定したオーディオビジュアル体験のARグラス「René」が韓国の弘益大学の学生によって開発された。ブロードウェイのチケット売り場TKTSでレンタル・返却できるコンセプトで、2つの光センサーを搭載し、ARの背景効果をリアルタイムにステージに投影することができる。俳優の衣装の色を変えたり、パフォーマンス中に話される生の音声を視覚化したりすることも可能だという。

劇場へのAR案内やチェックイン、舞台効果、来場者との交流などを通じて、ショー体験の最大化を目指す。

Rene

「René」は、韓国の弘益大学校の学生であるJaeyoung Cho、Jimin Seol、Nankyung Hanらによって、19世紀のオペラグラスを現代のAR技術で再構築するというコンセプトを元に開発された。ブロードウェイショーの視聴覚体験を強化し、ARチェックインによって公演を見るためのシームレスな手続きや、舞台効果、骨伝導トランスデューサー、座席への誘導を行うための機能も実装されている。

ユーザーはブロードウェイのチケット売り場であるTKTSで「René」のレンタルと返却を行うことができる。ソフトケースと専用ストラップは各公演をテーマにしたデザインで、記念品としても楽しめる。

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「René」には、視聴者が音楽体験を最大限に活用できるようにする、4つの主要な技術的機能が組み込まれている。

まず1つ目は、右目のレンズの前には調整可能な拡大鏡が内蔵されており、ユーザーはそれを物理的に回転させることで、状況に応じて簡単にズームができる。

次に、2つの光センサーを搭載し、ARの背景効果をリアルタイムにステージに投影することができる。また、俳優の衣装の色を変えたり、パフォーマンス中に話される生の俳優の音声を視覚化したりすることも可能だ。AR効果により俳優と観客がより密接に対話できるようになり、ステージと観客の境界が曖昧になることで、ユニークで没入型の体験が実現する。

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3つ目はアーム部分に内蔵された、骨伝導トランスデューサーによるサウンドコントロール機能だ。俳優の声やBGMなどの個別のサウンドカテゴリを選択して、好みの音量に調整できる。この機能により、長時間でも不快感を感じずに快適にクリアな音を楽しむことができる。

最後に、柔らかいクッションが額と鼻を支え、顔の跡を最小限に抑えることで、長時間「René」を着用することによる不快感を防ぐ。 2つのクッションパーツは取り外し可能で使い捨てなので、すべてのユーザーが「René」と一緒に新しい滅菌済みのものを受け取ることができる。

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Top Image : ©︎ René

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