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2022.05.07

知財ニュース

電通大、サイボーグ義手(5指筋電義手)の開発に成功─厚生労働省の補装具等完成用部品として認定

サイボーグ義手

電気通信大学の山野井佑介特任助教、矢吹佳子特任研究員(機械知能システム学専攻)、黒田勇幹氏(共同サステイナビリティ研究専攻博士後期3年)は、5指独立駆動型のサイボーグ義手の開発と実用化に成功し、病院等でのフィールドテストをパスし、厚生労働省の補装具等完成用部品として認められた。

このシステムは、個性適応学習機能を搭載しており、利用者の筋電パターンと義手の手指運動パターンを後天的に対応づけることで、自在にコントロールすることができる。

本義手システムは、3名の被験者と3か所の病院および義肢装具会社の協力を得て、3か月間のフィールドテストを行った結果、日常生活において有効に機能し被験者の生活向上に寄与するとの評価を得た。これらの評価結果に加え、組み立てマニュアルとプロトタイプを厚生労働省に提出し、完成用部品としての認定登録に至ったという。

これまで電動義手で完成用部品に登録されているものは国外製大手3社のものと2018年に当研究グループが開発したもののみであり、国産義手としては2例目となるとのこと。本システムは他社製には無い適応学習機能を搭載しており、より直感的に義手を動かすことができるとされている。

本義手システムは独自開発のメカおよび制御系システムとなっているため、自由に機能追加の開発を実施できる。今後は、同学の英知を取り入れながら機能向上が図られることが期待されている。

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Top Image : © Getty Image

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