News

2024.04.11

知財ニュース

Google、視覚障がいのあるランナーをサポートする「Project Guideline」をアップデート─ARでカーブや障害物を検知

Project Guideline

Googleは、AR技術で視覚障害者のランニングをサポートする「Project Guideline」のアップデートを発表した。

「Project Guideline」は、視覚障がいのある人が、Google AIの力で一人で自由に走ることを可能にすることを目指すGoogle Researchの研究開発プロジェクト。Android スマートフォン上で動作する、機械学習技術を駆使した画像認識AIを使用している。

AIが地面に引かれた色のついた線を見分け、その線がランナーよりも左か、右か、中央なのかを瞬時に判断し、ヘッドフォンを通じて音声シグナルを送る。ランナーはその音を頼りに、線から逸れることなくランニングを楽しめるという仕組みだ。

システムはかねてから技術開発とユーザー体験の改良を重ねており、今回、拡張現実(AR)プラットフォームARCoreなどの技術を組み合わせることで、空間認識能力をさらに向上させた新システムへとアップデートする。

スクリーンショット 2024-03-30 18.58.26

アップデートにより、前方にあるカーブを事前に認識して高い精度でランナーに通知することが可能。将来的には、空間認識能力を活用すれば、障害物の検知に対応させることで、より安全な走行をサポートする。さらにアプリ内の表示に、英語に加えて日本語の対応を追加した。

スクリーンショット 2024-03-30 18.54.03

Project Guideline

同社はこれまで、視覚障がいランナーの方々に実際にProject Guidelineをテストしてもらい、フィードバックを受けながら開発に取り組んできた。

今回もアップデートに伴い、視覚障がいのランナーの方がProject Guidelineを体験できる定期走行会プログラムを開始。横浜ラポールの地下陸上トラックに特設されたProject Guideline用のレーンで体験プログラムを実施する。

Google Project Guideline 走行会

令和6年4月13日(土)、5月11日(土)、6月8日(土)、7月13日(土)開催

詳しくはこちら

また、同社では、Project Guidelineを施設に導入し、視覚障がいのあるランナー向けのプログラムを提供する全国のパートナーも募集中だ。同社は、「今後も当事者を含むコミュニティと協業する形での研究開発を進めると同時に、より多くの視覚障がいのある方が自由に思うままに走ることのできる環境を作るための活動を続けていきます」としている。

プレスリリースはこちら

Project Guideline

Top Image : © Google

広告