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2025.07.29
知財ニュース
日本初、地面に光る信号「埋込型信号」設置―歩行者の安全支える新技術

6月23日、大阪府守口市に、交通安全の新たな形を示す日本初の「埋込型信号」が設置された。同信号は、従来のように頭上にあるのではなく、地面に埋め込まれたLEDが黄色く光ることで、歩行者の足元から直接注意を促すというシステム。
「埋込型信号」は、既存の信号機の補助として機能し、特に目線が下がりがちな子どもや高齢者の安全確保に大きな効果が期待されている。
設置された大阪府守口市の大枝公園周辺は、普段から子どもや高齢者の往来が多く、休日には交通量も増える場所。同信号が歩行者の視認性を高め、ドライバーへの注意喚起にも繋がり、誰もが安心して通行できる環境づくりに貢献すると期待されている。
地面が光る信号は、海外、特に韓国ではすでに普及が進んでいる。韓国では交通弱者の安全対策として都市部を中心に導入が加速しており、実際に事故の発生頻度を大幅に減少させたという。
今回の取り組み対して地元の守口市民からは、「子どもが飛び出すことが多くて心配だったが、これだけ明るいとドライバーにも横断歩道の存在が分かりやすくなる」といった歓迎の声が寄せられた。
開発元のアトラス埋込型信号機株式会社は、「交通弱者の事故を少しでも減らし、命を守れる社会へ」という強い思いを語っており、守口市での設置を皮切りに、日本全国でのさらなる普及が期待されている。
Top Image : © アトラス埋込型信号機 株式会社