米Meta（旧Facebook）は現地時間1月24日、AIスーパーコンピュータ「AI Research SuperCluster（RSC）」を構築中であることを発表した。2022年半ば中にさらにGPUの増強を行い完成予定で、世界最速レベルになる見込みだという。

RSCは既に稼働を開始しているが、現時点の仕様は6,080個のGPUを760台の「NVIDIA DGX A100」システムに収めたものとなっており、その処理能力は、NVIDIAのGPU6,000個以上を搭載の世界5位のスーパーコンピュータ「Perlmutter」に匹敵するとされる。今後はGPUを16,000個まで増やし、性能を2.5倍に引き上げる見通しだという。

次世代の高度なAIを開発するには、1秒間に数十億回といった膨大な演算処理が行える強力な新型コンピュータが欠かせないが、Metaによると、RSCを使うことで何兆もの事例データを学習し、何百もの異なる言語で動作やテキスト、画像、動画といったデータの組み合わせをシームレスに分析し、新たな拡張現実ツールの開発に役立てるなど、優れたAIモデルの構築が実現できるという。

Metaでは今後このRSCを用いて、単純な1種類の入力データではなく、音や画像、動きの組み合わせから結論を導き出すマルチモーダルAIの研究・開発プロジェクトを進めていくほか、Facebookの大きな懸案事項である英語以外の有害コンテンツのリアルタイム識別にも役立つとしている。

より多くの言語、方言、アクセント、背景の雑音環境でもうまく動作するなど、新次元のAIで人々が有用なタスクを達成するのを助けるとのこと。

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