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2023.07.03
知財ニュース
AI技術でジョン・レノンの歌声を復元、ビートルズ「最後の新曲」年内発売─ポール・マッカートニーが発表
ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニーは2023年6月13日、AIを使用し、未完成のデモ音源から故ジョン・レノンの声を抽出することでレコード制作に取り組み、ビートルズの「最後のレコード」をリリースすることを明らかにした。2023年中にリリースするとしており、発売されれば27年ぶりのビートルズ名義の新曲となる。
今回の発表は、英BBCのインタビューで明らかになったもの。AIによるボーカルアイソレーション(ボーカルだけを取り出す技術)で、故ジョン・レノンの声だけを抽出しているという。AI技術を駆使してジョン・レノンの声をクリアな形で処理し、楽器の音と合わせるミックス作業をしたと明かした。
BBCによれば、制作される曲はジョンが78年に作った「ナウ・アンド・ゼン」の可能性が高いとのこと。本曲は、ビートルズの過去の映像や音源をまとめた「アンソロジー・プロジェクト」時にジョンの妻、オノ・ヨーコからポールに音源が渡され、楽曲制作がされたものの、途中で頓挫したといわれている。
なお、ビートルズは解散後、95年と96年に2曲だけ新曲(「フリー・アズ・ア・バード」「リアル・ラヴ」)を発表しており、今回の曲は解散後3曲目の新曲となる。先の2曲は「アンソロジー・プロジェクト」で発表されたもので、いずれもジョンの残したデモテープをもとに作られている。
なお、楽曲は今年中にリリース予定とのこと。続報を待ちたい。
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