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2022.03.14

知財ニュース

13歳の少年が「呼気の匂いで肺炎を診断するデバイス」を開発―「人工鼻」を改良

e-nose

米・カリフォルニア州に住む13歳の少年が「呼気から肺炎を診断できるデバイス」を開発したことが話題になっている。

このデバイスは、Microsoft所属のプログラマーであるベンジャミン・カベ氏が2021年に公開した、人工知能で「匂いから物体の種類を認識できる人工鼻」をカスタマイズして開発。人工鼻は内部にガスセンサーやコンピューターボードが搭載されたデバイスで、物体から放たれる気体の成分を分析し、物体の種類を推定できる。

左上のデバイスが「人工鼻」 左上のデバイスが「人工鼻」

カベ氏は、この人工鼻の3Dデータやファームウェアのソースコードを公開し、作り方の詳細を自作デバイス情報サイト・Makeで解説。すると、カリフォルニア州の13歳の少年カレブ君から人工鼻に関する質問が寄せられた。

カベ氏がカレブ君に連絡を取ると、カレブ君が肺真菌症について数カ月間調査しており、安価でかつ患者に負担がかからない診断方法の開発に人工鼻のアイデアを活用しようとしていることが分かったという。

その後、カレブ君は人間が発する揮発性物質や肺真菌症を患った人が発する揮発性物質の特徴に関する研究結果を参考に、肺真菌症を見分けるAIを搭載した「呼気の成分を分析し、肺真菌症を診断するデバイス」を開発。現在、カレブ君は診断デバイスに関する論文を執筆中で、近日中に公開される予定だという。

カレブ君のアイデアスケッチ(カベ氏のブログより) カレブ君のアイデアスケッチ(カベ氏のブログより)

「人工鼻」の詳細はこちら

ベンジャミン・カベ氏のブログはこちら

Top Image : © Microsoft Corporation

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