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2021.06.17

知財ニュース

マンガ家を目指す若者限定のシェアハウス「多摩トキワソウ団地」が新たにオープン─プロジェクトから120名以上がプロデビュー

多摩トキワソウ団地

プロのマンガ家を目指すクリエイターの支援を行う「トキワ荘プロジェクト」の拠点が、2021年6月、東京日野市の団地再生事業「りえんと多摩平」内に誕生した。その名は「多摩トキワソウ団地」。シェアハウス形式で29室設置し、マンガ家・マンガ家志望者に限定した住まいとしては、日本最大級となる(学生寮は除く)。

トキワ荘プロジェクトとは、プロのマンガ家を目指す若者が早期にマンガ家として自活できるよう、専念できる安価な住まい・学びの場・仕事獲得サポートを行う、マンガ家育成プログラム。特定非営利活動法人NEWVERYが2006年から開始した取り組みで、これまで80室提供・500名以上が入居し、120名以上が入居後にプロデビューしている。

トキワ荘プロジェクト

プロジェクトの住まいは、かつて手塚治虫や藤子不二雄を輩出した《トキワ荘》をベースに、マンガ家を志す仲間が集い切磋琢磨する場として設計。入居するマンガ家・マンガ家志望者同士が自然に交流できる環境として、シェアハウス形式で提供している。

多摩トキワソウ団地も同形式で、個室3室(男女別)をまとめたユニットと、入居者全員の共有部とで構成。ユニット内には、個室にデスク・ベッド・エアコン・冷蔵庫などを標準装備し、トイレ・洗面台は共有。共有部には、キッチン・ラウンジ・ワークスペース・ランドリーなどを設置し、交流の場としても活用できる。共用部の清掃は運営スタッフが実施する。


ユニット玄関

ユニット玄関

ユニット個室

ユニット内個室

ユニット共用部

ユニット内の共有部

ラウンジキッチン

ラウンジ・キッチン(共用部)

ランドリー

ランドリー(共用部)

■多摩トキワソウ団地について<NEWVERYプレスリリースから一部引用>

エリア    : 東京都日野市多摩平3-1-8 (りえんと多摩平 内)
アクセス   : JR中央線 豊田駅 徒歩8分
構造     : 鉄筋コンクリート造4階建て
建築年月   : 1960年 (リノベーション年月は2011年3月)
提供居室数  : 29室(2021年6月1日現在)
対象者    : マンガ分野のクリエイター又はその志望者
賃料     : 38,000円~42,000円
管理費    : 月額12,000円(水光熱費、インターネット料金込)
敷金/入会金 : 30,000円 /50,000円
公式URL
https://tokiwa-so.net/tokiwa-so/list/tamatokiwasodanchi

トキワ荘プロジェクトではこれまでアシスタント業務でのアクセスを重視し、拠点は都心が中心だった。コロナ環境下でマンガ制作もリモートシフトしたことを受け、大勢が一カ所に集え・交流できる場として、りえんと多摩平に拠点配置を決定。同地域では「餅つき」「どんど焼き」などのイベントが活発で、近くにインキュベーション施設もあり、外部交流が図れることも配置の決め手となったという。

マンガ家としてデビューできる割合は1,000人に1人と言われているが、トキワ荘プロジェクトでは、参加者565人中122人がデビュー。5人に1人の割合でデビューを果たしている(2021年4月時点)。

NEWVERYの運営テーマは、「人の成長チャンスをつくり出し、社会課題も同時に解決する」。多摩トキワソウ団地は今後、地域交流も活用しながら、キャリア形成をより加速する仕掛けを進めていくという。

ニュース原文はこちら

Top Image : ©特定非営利活動法人NEWVERY

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