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2022.03.10

知財ニュース

気仙沼市の「メカジキの角から作られたジーンズ」がソーシャルプロダクツ・アワード2022で生活者審査員賞を受賞

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持続可能な社会の実現につながる「ソーシャルプロダクツ」を表彰する「ソーシャルプロダクツ・アワード2022」が開催され、宮城県気仙沼市のデニムブランド・オイカワデニムの「地域資源メカジキの角(吻)を利用したジーンズ」が生活者審査員賞を受賞した。

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このプロダクトは、気仙沼市で捕獲後、廃棄されてしまうメカジキの「吻(ふん)」(上あごから伸びる角)を粉砕し、繊維に織り込んだ糸から開発した世界初のジーンズで、吻を形成するリン酸カルシウムの保湿効果で、肌に触れると保湿性が高まり、使い込むほど柔らかくしなやかになるのが特徴。また、メカジキの吻を炭化した顔料で染色することで防臭・防菌効果も期待でき、素材が全てオーガニックなため使用後は全て土に還せるという。

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2011年の東日本大震災では甚大な被害を受けた気仙沼市。オイカワデニムも、製品である約5000本のジーンズが津波で倉庫ごと流された。しかし、流された後にヘドロから見つかったそれらのジーンズは一本の糸のほつれもなかったことから“復興のデニム”として多くの被災者を勇気づけたという。

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同賞の審査員コメントでは「地域の特産物を活かした唯一無二の商品。被災者の雇用、未利用資源の活用、すべてが土に還る天然素材の採用など、あらゆる社会的取り組みがデニムの質を高めており、世界に通用するブランドたらしめている」と評価されている。震災以降、オイカワデニムが行なってきた様々な取り組みが“メカジキデニム”に凝縮されている。

「オイカワデニム」公式サイト

「ソーシャルプロダクツ・アワード2022」受賞ページ

Top Image : © 有限会社 オイカワデニム

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