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2024.12.09

知財ニュース

オムロンの血圧計が米FDA認可、家庭で血圧測定で不整脈検出

X7 Smart AFib HEM-7380T1-EOSL

オムロン ヘルスケア株式会社は、心電図を記録せずに血圧を測定するだけで不整脈の一種である心房細動の可能性を検出する、血圧計搭載アルゴリズム「Intellisense AFib(インテリセンスエイフィブ)」を新たに開発したと発表した。2024年10月に、米国食品薬品局(FDA)のDeNovo認可を取得し、「心房細動の可能性」を検出する血圧計としては米国初の認可取得となる。

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心房細動は不整脈の一種で、心原性脳塞栓症の要因のひとつといわれている。日本では心房細動の有病率は年々増加しており、心房細動患者の約4割が自覚症状を伴わない場合があるのだという。さらに、高血圧症を有する場合は通常の場合に比べて心房細動の発症リスクが約3倍になることなどがわかっている。

「Intellisense AFib」は、AI技術を用いて開発した血圧計に搭載されるアルゴリズムだ。血圧測定時に取得できる圧脈波データを解析して心房細動の可能性を検出する。圧脈波とは、心臓の拍動により駆出される血液により血管内壁にかかる圧力のことだ。正常な人の圧脈波は規則的だが、心房細動の症状がある場合は圧脈波の形が不規則になる。さらに、圧脈波パターンは人によってもさまざまだ。

X7 Smart AFib HEM-7380T1-EOSL

同社は、1973年に血圧計初号機を開発して以来50年間蓄積してきた圧脈波データに関する知見とAI技術を活用して、データ内の脈間隔の変化を詳しく解析することで心房細動の可能性を判別できるアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを搭載した血圧計を使用することで心房細動の発症またはそのリスクを認知していない高血圧患者が、日々の測定をきっかけに心房細動の可能性に気づき、早期発見と治療介入につなげることができる。

心房細動は危険な不整脈の一種で、心不全や脳梗塞といった疾患の発症(イベント)を引き起こすリスクがある。重症化を防ぐには早期発見が重要だが、無症状なことも多く、また症状が発作的に起こることもあるため見過ごされやすいことが課題だ。特に、高血圧の人は心房細動のリスクが高いため注意が必要だといわれている。

同社は、いち早く心房細動の可能性に気づけるように、誰もが家庭で簡便に使用できるデバイスやサービスを展開している。今後も、新たな技術の開発や、医療現場や家庭で役立つ革新的なデバイスの創出により、世界中の一人ひとりの健康ですこやかな生活に貢献していくとしている。

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プレスリリースはこちら(1)(2)

参考記事:Reduce stroke risk by 66% with early detection of AFib(1)(2)

参考記事:Intellisense AFib technology(OMRON Healthcare Customer Service Europe)

Top Image : © オムロン ヘルスケア 株式会社

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