News

2025.07.28

知財ニュース

OpenAI、AIエージェント「ChatGPTエージェント」を発表

スクリーンショット 2025-07-28 3.02.03

OpenAIは、米国時間7月17日、AIエージェント「ChatGPTエージェント」を発表した。

「ChatGPTエージェント」は、独自の仮想コンピューターを使用して、複雑なワークフローを最初から最後までユーザーの指示に従って進めてくれる機能だ。この機能は、Operator⁠によるウェブサイトとの対話機能、deep research⁠による情報統合のスキル、ChatGPTのインテリジェンスと会話能力の3つの強みが融合された一体型のエージェントシステムによって支えられている。

スクリーンショット 2025-07-28 3.02.03

ビジネスでは、スクリーンショットやダッシュボードをプレゼンテーション資料に変換したり、会議の再設定やオフサイトの計画・予約、フォーマットを保持したまま財務データの更新、繰り返すタスクの自動化ができる。プライベートな利用シーンでは、旅程の計画・予約、ディナーパーティーの企画と予約、専門家の検索と面会予約などにも活用可能だ。

スクリーンショット 2025-07-28 2.24.46

たとえば「カレンダーを確認して、最近のニュースに基づき今後のクライアントとの会議について説明してほしい」、「4人分の和朝食を作るための献立を立てて、材料を購入してほしい」、「競合他社3社を分析してスライドショーを作成してほしい」といったリクエストを試すことが可能。ChatGPTエージェントがウェブサイト内をインテリジェントに操作して、結果をフィルタリング。必要に応じてコードや分析を実行する。さらに、調査結果を要約したスライドやスプレッドシートまで提供できる。

ChatGPTエージェントはコネクターへのアクセスを通じて、ワークフローと統合しながら関連性の高い実用的な情報にアクセスする。

スクリーンショット 2025-07-28 3.01.51

GmailやGitHubのようなアプリと接続することで、プロンプトに関連する情報を取得し、それを回答に反映させることが可能。認証後は、コネクターがChatGPTに情報を提供し、メールの受信トレイの要約や会議出席可能な時間の検索などを行うことができる。また、「毎週月曜日の朝に週次メトリクスレポートを自動で生成する」といった完了タスクを定期的に繰り返すようスケジュールすることもできる。

タスクの実行中は、画面上に ChatGPTの処理内容がナレーション形式で表示され、進行状況を確認できる。ユーザーはいつでも作業を中断してブラウザー操作を引き継ぐことができ、タスクが自身の目的に沿っているかを確認することが可能だ。

しかし、ChatGPTエージェントがコネクター経由で取得した情報や、テイクオーバモードでログインしたウェブサイトの情報など、ユーザーのデータに直接アクセスして操作できるために新たなリスクもあるのだという。

同社は、機密情報の取り扱い、より広範なユーザー層への提供、(制限付きの)ターミナルのネットワークアクセスといった課題に対処するための安全対策も追加している。これらの対応策によってリスクは大幅に軽減されているが、ChatGPTエージェントの拡張ツールと、より広範なユーザー層への提供により、全体としてのリスクは高まっているのだという。

スクリーンショット 2025-07-28 2.24.59

ユーザーは、エージェントにどの情報を提供するかを判断する際に、これらのトレードオフの慎重な検討、タスクに不要なコネクターを無効にするなど、リスクへの露出を最小限に抑えるための対策も講じる必要があるとのこと。今後も、世界中のパートナーと連携し、新たなリスクに先手を打って対応していくとしている。

ChatGPTエージェントはProユーザーには米国時間7月17日にアクセスが付与され、Plus、Teamユーザーには今後数日以内に順次提供される予定だ。

ニュースリリースはこちら

Top Image : © OpenAI

広告