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2024.11.26

知財ニュース

韓国のLGディスプレイ、伸ばしたり、折りたたんだり、ねじったり自由に変形できるディスプレイを発表

20241124 news04

韓国のディスプレイ技術の革新で世界をリードするLGディスプレイは、2024年11月10日、業界最高の伸長率となる最大50%まで伸縮可能な世界初のストレッチャブルディスプレイを発表した。

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伸縮可能なストレッチャブルディスプレイは、伸ばしたり、折りたたんだり、ねじったりすることで、あらゆる形状に自由に変形できるディスプレイだ。

このディスプレイ技術は、韓国産業通商資源部(MOTIE)が韓国産業技術企画評価研究院と共同で推進している次世代ディスプレイのコア技術を開発するためのプロジェクトの主要課題の1つなのだという。

LGディスプレイは、2020年にストレッチャブルディスプレイ開発の国家プロジェクトのリード企業に選定され、それ以来、韓国国内の19の業界および研究機関と共同で研究開発を進めている。

今回発表されたプロトタイプは、最大18インチまで拡張可能な12インチスクリーンを備えている。パネルの最大伸長率は2022年に発表された最初のプロトタイプと比較して、20%から50%に上がっている。

コンタクトレンズに使用される特殊なシリコン素材基板の特性改善や新しい配線設計構造の開発など、数々の新技術を適用することで、パネルの伸縮性と柔軟性を向上させ、当初の国家プロジェクトの目標であった20%の伸びを上回った。それと同時に100ppi(1インチあたりのピクセル数)の高解像度と、RGBのフルカラーも実現されている。

試作品は、最大40マイクロメートルのマイクロLED光源を採用することで耐久性を強化し、1万回以上の伸縮が可能となったのだという。また、低温や高温への暴露や外部からの衝撃など過酷な環境下でも鮮明な画質を維持できるとのこと。

ストレッチャブルディスプレイは、薄くて軽量なだけでなく、衣服や皮膚などの不規則な曲面にも貼り付けることができ、ファッションウェアラブルモビリティなど、さまざまな業界で幅広く応用されることが期待されている。

同社は11月8日、韓国ソウルのLGサイエンスパークで、ストレッチャブルディスプレイのデモを行った。

デモでは、凸型に伸びて手で操作できる自動車用パネルや、消防士の制服に装着してリアルタイム情報を提供するウェアラブルディスプレイなど、ストレッチャブルディスプレイの応用に関する数多くのコンセプトが展示された。

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Top Image : © LG ディスプレイ

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