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2025.12.16
知財ニュース
Apple Watchの「高血圧パターン」通知機能、日本でも導入開始

Appleは、米国ですでにApple Watch向けに提供されていた「高血圧パターン」の通知機能を、2025年12月4日より日本国内でも導入開始したと発表した。
高血圧は心臓発作、脳卒中、腎臓疾患などの重大なリスク因子であり、全世界で約13億人の成人に影響を及ぼしているとされる。しかし、自覚症状がほとんどないため、多くの人が定期的な診断を受けておらず、医療機関での一度の測定では見落とされることも多いため、未診断のまま放置されるケースが珍しくないという。
今回導入された「高血圧パターン」の通知機能は、Apple Watchの光学式心拍センサーで収集したデータを分析し、血圧の高い状態が続く高血圧パターンが検出された場合にユーザーに通知する機能だ。アルゴリズムはバックグラウンドで動作して、30日間にわたってデータを確認し、高血圧パターンの兆候が一貫して検出されるとユーザーに通知する。
これらの通知により、Apple Watchを着用するだけで症状に関連した情報を得ることができる。ユーザーは自身の健康に関する貴重な洞察を得ることで、健康に良い習慣を始めたり、長期にわたる深刻な健康問題のリスクを減らすために治療を始めることができる。
本機能の開発には先進的な機械学習が用いられ、10万人を超える参加者のデータでトレーニングが行われた。その精度は、2,000人以上が参加した臨床研究によって検証されているという。
なお、本機能は医療機器ではなく、診断を確定するものではない。同社は、通知を受け取った場合は医師に相談することを推奨しているほか、家庭用血圧計などで長期間・定期的に血圧を測定することが、より詳細な状態把握と早期発見に役立つとしている。
対応機種は、Apple Watch Series 9以降およびApple Watch Ultra 2以降。利用対象は22歳以上で、これまでに高血圧と診断されていないユーザーに限られる(妊娠中のユーザーも対象外)。
Top Image : © Apple Inc.


