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2022.06.14
知財ニュース
国内初の「キノコレザーのカバン」を土屋鞄が共同開発、レザー代替素材「Mylo(マイロ)」を採用
1965年創業の、ランドセルや大人向けの鞄・革小物を製造販売する「土屋鞄製造所」は、米国のバイオテック企業「Bolt Threads(ボルト・スレッズ)社」と共に、同社が開発したキノコの菌糸体から生まれたレザー代替素材「Mylo™(マイロ)」を採用した新素材モデルを、国内ブランドで初めて共同開発した。土屋鞄はBolt Threads社に出資を行い、Mylo™の素材開発及び製品開発を共同で行う業務提携を結んでいる。
Mylo™とは、キノコの菌糸体(菌が構成する、根のような糸状の組織体)から生まれた新素材で、「マッシュルームレザー」ブームの火付け役となったレザー代替素材だ。菌糸体の微細な繊維で、柔らかな手触りと上質感のある風合いを実現。加工によって柔軟性を持たせることが可能で、さまざまな製品に利用できる高い汎用性も持ち合わせている。
ちなみに菌糸体は、100%再生可能なエネルギーで稼働する、最先端の垂直農法施設で生育されている。生育に必要なものは、水と空気とマルチング材(菌糸体の生育時に培地の表面を覆うもの)のみ。2週間足らずの短い周期で生育できるため、安定した供給が見込まれている。
土屋鞄はBolt Threads社と綿密なミーティングを重ね、Mylo™を用いた新素材モデルの試作を続けており、この度ランドセル、鞄、小物などプロトタイプ計6型を発表。6型の内、財布は2022年内の発売を目指しているという。また、発表に伴い6月9日(木)~30日(木)の間、土屋鞄・渋谷店にて期間限定展示も実施。
Mylo™を採用することで、同社のイノベーションと土屋鞄のクラフツマンシップをかけ合わせた新しいものづくりの発展に貢献する。
Top Image : © 土屋鞄製造所