News
2022.07.01
知財ニュース
最新のWeb3テクノロジーと刀鍛治400年の伝統を融合させた日本刀「TACHI」、ワールドプレミアで発表
株式会社Final Aimと株式会社studio仕組は、400年以上の伝統を引き継ぐ刀鍛治職人と、最新のAIとWeb3テクノロジーを融合させた日本刀のアート作品「TACHI」を発表した。
本作は、デザインとデジタル製造業領域を中心にWeb3事業をグローバルに展開するFinal Aimと、日本の様々な職人やアーティストの支援およびプロデュース事業を行うstudio仕組による、コラボレーションプロジェクトによって生まれた日本刀のアート作品だ。
機械学習とクラウドコンピューティングをコア技術とするジェネレーティブデザインという最先端の3Dモデリング手法を導入し、快適なグリップ、強度の最大化、材料設定と使用量の最小化、デジタル製造プロセスなど各種パラメータを人工知能が受け取り学習し、最適な3Dデータを生成した。まるで動物の骨格や植物の葉脈を想起させるアウトプットは、職人が魂を込めた刀身に生命力を与え、これまでにない革新的なデザインが生まれた。
本作品は、ワールドプレミアとして、2022年5月17日(火)~18日(水)に米国・ニューオーリンズ市で、3Dデザインや設計ソフトウェアの世界的なリーダーである米国のAutodesk社が毎年主催するグローバルカンファレンス「Autodesk Accelerate 2022」にて発表された。 今後も、ニューヨークを始め国内外での展示、そして受注販売などの展開を予定し、詳細については順次発表していくとのことだ。
日本の伝統工芸と美意識、そして革新的なテクノロジーによるデザインの日本刀の「太刀(たち)」という呼び名と、新たな価値を実現する希望を表す「立ち」を掛け合わせて、作品名「TACHI」と名付けられた。
大阪・奈良で400年以上の伝統技術を引き継ぐ15代目河内守國助である河内國平が渾身の想いを込め制作した日本刀と、最新のAIとWeb3テクノロジーを融合し、これまでにないデザインと新たな鑑賞方法を実現している。
デザインプロセスから最終3Dデザインデータまで、Final Aimが展開するデザインとデジタル製造業のWeb3プラットフォーム「Final Chain」上で統合管理されている。 ブロックチェーンなどによるWeb3テクノロジーを活かし、デザインやデジタルファブリケーションにおける真正性やオーナーシップなどの課題を解決した。実物の作品にも証明情報を刻印することで、リアルとデジタルで相乗的に価値を高めるデザインを実現できたという。
Top Image : © 株式会社 Final Aim