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2024.03.04
知財ニュース
わずか26キーで速記を実現するステノキーボード「アスタリスク」がクラファン成功─5月頃に出荷開始
クラウドファンディングサイトKickstarterにてプロジェクトを成功させたキーボード、「アスタリスク(Asterisk)」に注目が集まっている。
「アスタリスク(Asterisk)」は、「入力速度をもっと上げたい」という人におすすめな、「ステノ(速記)キーボード」。ステノキーボードは一般的なキーボードよりもキーの数が少なく、欠けているキーを文字の組み合わせで表現するというユニークなキーボード。複数のキーを同時に押して1度の打鍵で言葉を打ち出すため、効率的に入力できる。
ステノキーボードの新鋭として登場した同製品は、キーの数がわずか26と少ないにもかかわらず、通常のタイピング以上のスピードを実現する。「アスタリスク」は、物理スイッチの代わりにタッチセンサーキーを使用。Javelinとも互換性のあるオープンソースの速記ソフトウェア「Plover」をコンピュータにインストールすれば、通常のキーボード入力に変換することもできる。
タッチセンサーキーは打鍵感はないものの、手をかざすだけで動きを察知するため、スピードを重視するユーザーにとって強い味方。さらに本体はグラスファイバー複合材料でできており、非常に壊れにくく、薄くコンパクトな設計なので、持ち運びも簡単だ。
同製品の開発は、米カリフォルニア州サイプレスにあるStenoKeyboardsという企業によるもの。同社創設者のピーター・パーク氏は同州出身の弁護士であり発明家で、2021年にUni v3を発表したことをきっかけにPolyglotキーボードを発表している。
ピーター氏はロースクール時代、練習用の小論文を制限時間内にタイプできず、キーボード操作に苦戦していたという。「もっと効率的な打ち方があったら…」との思いから速記法を発見。高速タイピングを習得するためにキーボードを自作したことをきっかけに、製品を共有するべくStenoKeyboardsを立ち上げた。
「アスタリスク(Asterisk)」の出荷開始時期は5月を予定している。
Top Image : © StenoKeyboards