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2024.07.25

知財ニュース

マンションの生ごみを電力に変換―マンション向け小型バイオガス発電システム誕生

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大和ハウス工業と株式会社ダイキアクシスは、マンション向け小型バイオガス発電システムを開発した。マンションに導入されるディスポーザーと連携し、生ごみを利用して建物共用部に電力を供給するというものだ。

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同システムは、100戸規模のマンションから対応が可能な、施設内設置型の小型バイオガス発電システム。各住戸のディスポーザーによって処理された家庭の生ごみからバイオガスを生成し、それをエネルギー源として発電することで、主にマンション内の共用部電力に活用する。

さらに、新開発の固液分離装置で生ごみ固形分を効率的に回収し、ガス化装置の小型化を実現した。ガス化装置に送る原料を濃縮することで固形分を効率的に回収しており、従来のガス化装置と同等のガス化性能を確保しながら、従来の1/6程度まで装置の小型化を実現している。

一般的に、バイオガス発電システムは大型が多い。そのため、施設内に設置できるのは、主に商業施設など一定規模以上の生ごみの発生を想定したものになる。そこで両社は、マンションなどでも対応でき、近年住宅設備として人気のあるディスポーザーと連携することで、追加コストを抑えることができる小型バイオガス発電システムを開発した。

100戸規模のマンションに設置した場合の発電量は1日当たり約8kWhで、共用部照明などの一部を賄うことが可能。今後は大和ハウス工業が開発する分譲マンションに採用が予定されているほか、同社が開発する商業施設や事業用施設への設置も検討していくという。

両社は、「再生可能エネルギーの利用拡大が進む中、地産地消のエネルギー利用を積極的に推進し、カーボンニュートラルの実現に貢献したい」と今後を見据えている。

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Top Image : © 大和ハウス工業 株式会社

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