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2021.12.21

知財ニュース

Meta、仮想空間にタッチ感触をもたらす触覚グローブのデモ映像を公開─遠く離れた相手とも触れ合う感覚を共有

Meta Haptic Glove

Meta(旧Facebook)のReality Labsチームは、メタバースの仮想空間上の物質に触った感触をもたらす触覚グローブの開発を発表し、その試作品の映像を公開した。

これにより、オンラインで遠く離れた相手とも互いに触れ合う感覚や握手の感覚を共有できたり、バーチャルの物体のテクスチャを感じたり、仮想空間のキーボード操作でも物理キーボードのような感触を感じられるとのこと。公開されたデモ映像では、ジェンガのような繊細なバランス感覚と力加減を必要として遊ぶゲームのデモの様子が映し出された。

今回発表された「Haptic Glove(触覚グローブ)」には、リアルな触覚を感知するために、多数のセンサーと電気信号によって動く「アクチュエーター」が搭載されている。VR/AR空間にある物体のテクスチャ、振動、圧力の感覚をアクチュエーターに送信し、アクチュエーターからグローブ装着者の手に信号が伝わることで、バーチャル空間の触覚がリアルに感じられる。

通常、リアルな触覚を再現するには、手全体に数百個のアクチュエーターを必要とする。しかし既存の機械式アクチュエーターでは発熱量が大きすぎるため、グローブを快適に着用できない理由から、研究チームは素材や製造技術の研究を重ねたとのこと。義肢などに用いられているやわらかい空気圧アクチュエーターと、電気活性アクチュエーターに注目し、新しいソフトアクチュエーターを開発。またこれらの新しいアクチュエーターを制御するために、世界初となる「高速マイクロ流体プロセッサ」(アクチュエーターを動かす空気の流れを制御するマイクロチップ)を構築したとのこと。

本プロジェクトの開発は7年前より進められているとのことだが、現在、触覚グローブは研究段階とのこと。メタバースのコンサートでの活用や、ポーカーゲームのような没入型体験を目標としているという。触覚テクノロジーによって、仮想空間上での握手、物体に触れるといった感触がよりリアルにフィードバックされ、より深い没入体験をもたらす拡張技術に期待が高まる。

ニュース原文はこちら

研究成果記事 「Inside Reality Labs Research: Meet the team that’s working to bring touch to the digital world」

Top Image : © Meta Reality Labs

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