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2025.01.15

知財ニュース

5分間の-90°C全身凍結実験が睡眠に好影響―フランス研究チームが効果を検証

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フランスのポワティエ大学などの研究チームは、若年成人を対象に全身凍結刺激(WBC)が睡眠や健康に影響するかを実験し、-90°Cに冷却された低温室内で5分間実施したところ、睡眠の質が向上したと発表した。

この研究では若年成人(23 ± 2.6 歳)の健康な20人(女性9人、男性11人)が参加した。各セッションは、-90°Cに冷却された低温室内で5分間、月曜日から金曜日までの5日間連続で、午後6時頃に実施された。参加者は、下着、手袋、帽子、マスク、靴下、スリッパを着用して室内に入室した。

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参加者の睡眠の質と量は、脳活動センサーが装備されたワイヤレスヘッドバンドを使用して測定された。また、参加者は、睡眠パラメータを推定するアクチグラフの装着や、夜間の心拍変動も記録された。

実験の結果、全体的に、特に女性において、組織の回復と免疫システムを強化する深い睡眠である徐波睡眠の持続時間が長くなるという主観的な睡眠の質(実験前3.6 ± 0.5から実験後3.9 ± 0.3)の改善が見られた。また、参加者の気分や不安に対する効果も確認された。

スクリーンショット 2025-01-13 4.02.55 睡眠の質のパラメータ

01 気分の全般スコアと不安スコア

全身凍結刺激(WBC)の定期的な使用は、睡眠や健康の問題を抱える人にとって有益であり、さまざまな状況に適用できるとしている。また、研究チームは、「若い女性で観察された有意に高い利点は注目に値し、さらなる研究でこれら男女差を調査する必要がある。」と述べている。

研究論文はこちら

Top Image : © ポワティエ 大学

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