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2024.06.24
知財ニュース
国内初、Wi-Fi活用幼児置き去り検知装置を村田製作所が運用開始
村田製作所は、かねてから滋賀県野洲市と共同で進めてきたWi-Fiを利用した車室内置き去り検知装置の、国内初(※)の実用化に向けた実証実験を完了し、2024年6月3日より野洲市通園バスでの運用を開始した。
(※ 同社調べ、2024年6月4日時点)
同製品は、Wi-Fiの電波を活用して幼児の微細な動きを検出し、幼児の存在を検知するもの。電波の反射変化を利用しているため、幼児が毛布で覆われていたり床にいるなど目視確認が難しい状態であっても、検知が可能。通園バスのエンジンオフ後に検知を開始し、車室内での幼児置き去りを検知すると、通園バスに設置された警報機が作動するとともに、幼稚園のスマートフォンに通知が入る仕組みになっている。
昨今、車内への幼児置き去り事故が大きな問題となっており、再発防止に向けた早急な解決策が求められてきた。
そこで同社は通信分野で培ってきた知見をもとに、独自の技術を活用したソリューションの開発を進め、その中で、コンポーネントやモジュールを提供するという従来の部品メーカーの枠を超えて、筐体からシステムまで同製品全体の自社開発に成功したという。
このたび野洲市と共同で行ってきた実証実験が完了し、2024年6月3日から野洲市通園バスでの運用を開始。同製品は野洲市通園バス1台に設置され、今後置き去り事故の防止に向けて運用される。
Top Image : © 株式会社 村田製作所