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2023.08.25

知財ニュース

絵画の技法が特許を取得、美術分野での取得は稀──圧倒的な表現力で認定

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埼玉県の油絵画家、高野元孝氏は、自身の絵画の技法が特許として登録されたことを発表した。美術分野での特許取得は世界的にもまれだという。(特許7248374:油絵の制作方法)

特許を取得した技法は、絵筆を弾いて絵の具を飛ばすことで降雪を表現するもの。ペインティングナイフで絵の具を重ねることで積雪を表現する従来の技法とは異なり、降りしきる雪を微細に表現できるという。

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絵画を制作する様子を見た友人の勧めで特許を申請し、申請にあたっては、筆の素材や長さ、絵の具とオイルの配合割合、筆とキャンバスとの距離などを弁理士が正確に記録し、映像も撮り申請したという。

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FireShot Capture 425 - ダイセル様向け WSスペースリサーチ - Google スライド - docs.google.com

FireShot Capture 426 - ダイセル様向け WSスペースリサーチ - Google スライド - docs.google.com

高野氏は、東京都生まれの83歳。独学で油彩を描き始め、石川さゆりの大ヒット曲「津軽海峡・冬景色」から触発され、北国の風景画を描くようになった。以降は弘前城やリンゴ園といった北国の極寒の雪景色を力強い筆致で描き続けてきた。

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日仏現代美術展洋画部ので4度連続入選し、日本風景美展でも優秀賞、審査員賞などを受賞するなど、華々しい活躍を見せてきた高野氏。2002年から15年までニューヨークで5回にわたり個展を開いており、これまで開催してきた個展は国内外で250回以上にわたる。

なお、高野氏は、毎年各地で大規模な個展を開いており、今年は11月に長野市で開くとのこと。気になる方は会場に足を運んでもらいたい。

元記事はこちら

高野元孝氏 紹介サイト(正光画廊)

「油絵の制作方法」(特開2023-010839)

Top Image : © 正光 画廊

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