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2024.07.05
知財ニュース
資源循環サービス「PASSTO」が全国で拡大―衣類・おもちゃリサイクルで注目、CO2削減にも貢献
衣類やおもちゃなどの資源循環サービス「PASSTO」の取り組みが、全国で増加中だ。「PASSTO」とは、株式会社ECOMMITが展開する、「リユース・リサイクル」の循環をつくる仕組み。
使わなくなった不要品を「回収」し、最適な使い道の「選別」、再活躍させる「リユース・リサイクル」を通じて循環をつくるもの。「PASS TO」を短縮した造語で、「次の⼈に渡す、未来に渡す」を意味する。現在、関東を中心に、北海道、東北、中部、関西、中国、四国、九州、沖縄エリアへと全国に循環ステーションが増設置され、衣類やファッション雑貨、ホビー用品など約120品目の回収が行われている。
ECOMMITによると、同サービスは国内外100以上のリユース・リサイクルの販売網を駆使し、リユース・リサイクル率は98%。単純焼却された場合と比べて、CO2削減量は約80%を超えているという。
愛知県蒲郡市では、ECOMMIT、中部電力株式会社と連携して環境省が公募した「令和6年度使用済衣類回収システム構築に関するモデル実証事業」に連携して応募し、採択された。
同サービスを展開する事業「捨てない社会をかなえる(使用済衣類回収・循環のインフラ構築に係るサーキュラーシティ実証事業)」を応募。
資源循環サービス「PASSTO(パスト)」を利用することで生活導線上に回収拠点を設置し、回収量を確保するとともに、市内での回収システムの構築、市民が本事業に参加することでゼロカーボンシティ、サーキュラーシティに貢献を目指す。意識変容・行動変容を促し、持続可能なまちづくりを行う計画だ。
また、鎌倉市は、資源循環サービス「PASSTO(パスト)」のしない設置を推進することを発表。ECOMMITと鎌倉市は、雑貨のリユースに関する活動促進と市民サービスの向上の実証に関する協定を2024年6月12日に締結した。
「PASSTO(パスト)」を、公共施設をはじめ、鎌倉市内へ設置することで市民が身近に資源循環に参加するきっかけを作り、家庭で不要になったものをごみとして廃棄せずに「リユース」に取り組む機会を提供する。
なお、自治体による雑貨のリユースを目的とした「PASSTO」設置の推進は、全国で初の取り組みとなる。
鎌倉市役所内でのPASSTO(パスト)設置イメージ
Industry Co-Creation(ICC)サミット FUKUOKA 2024「CATAPULT GRAND PRIX(カタパルト・グランプリ)」優勝時の様子
ECOMMITは、ICCサミット最高峰ピッチ「カタパルト・グランプリ」で優勝しており、廃棄物の削減や再利用の加速など持続可能な社会の早期実現が求められる中、同サービスの展開に今後も注目が集まっている。
Top Image : © 株式会社 ECOMMIT