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2023.12.11
知財ニュース
アメリカの医療機器企業Ocutrx、高齢者の視力補助用XRヘッドセット「OcuLenz」を発表
米国カリフォルニア州で2015年に創業した医療機器スタートアップOcutrxは、高齢者の視力補助用XRヘッドセット「OcuLenz」を発表した。2024年上半期に発売予定で、現在予約注文を受け付け中。米国内での医療機器としての医療保険適用を目指している。
本製品は、高齢化に伴い発生する、視界の中心が暗く歪んで見える症状「萎縮型加齢黄斑変性(AMD)」による中心視力の低下を補うデバイスで、AMD患者の視覚の明瞭さを高めるために設計されている。細かく精密に変換された画像を、ユーザーが視野障害を受けていない視えている視野の範囲に映し、AMDの特徴である中心視覚喪失を補う。
ディスプレイの片目あたりの解像度は2.5Kで、視野角は水平60度、対角 72 度の広い視野を誇り、一般的なARヘッドセットの機能を大幅に上回るのだという。
機能性と機動性を考慮して設計されているため、ユーザーは装着したまま自由に動き、日常業務を行うことができる。半導体チップは「Snapdragon XR2」を採用、通信においてはWi-Fi とセルラー接続を備え、PC、スマートフォンとも接続可能だ。
同社は、認定臨床研究コーディネーターおよび医師と協力して、「Tulsa Retina Consultants clinic」でAMD患者を対象とした臨床試験を実施しているとのことだ。
Top Image : © Ocutrx