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2022.02.21
知財ニュース
日本テレビと慶應義塾大学が「五感を伝送する体験型メディア技術の研究開発」をテーマに共同研究を開始
日本テレビ放送網株式会社と、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)は、マテリアルインタラクションや感覚再現技術を活用した、五感を介して伝える新たなメディア表現やコンテンツの開発に関する共同研究を開始した。
本共同研究では、日本テレビが保有するコンテンツ制作力や、演出に関する知見と、KMDのデザイン思考やデジタルファブリケーション技術、HCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)などの研究をかけ合わせ、XR関連サービスやメタバースの普及を見据えた、デジタル世界と実世界を相互に接続し、メディア体験をより豊かにするための技術の研究開発が行われる。
現在に至るまで、テレビ番組をはじめとする多くのコンテンツは視覚・聴覚のみに訴求するものが一般的であった。テーマパークや映画館の中には触覚・嗅覚を再現するものもあるが、決して多くはない。そして現在、XRと総称される、デジタル世界と実世界が交わる領域が、通信技術やデバイスの進化により注目されている。これが生活に溶け込んでいく近未来においては、従来の視聴覚だけでなく、触覚・嗅覚・味覚にまで拡張した「五感によるメディア体験」の必要性が高まると予想されている。
本共同研究では、感覚のサンプリング技術、伝送技術、再現技術等の基礎技術面に加え、それらをより身近なマテリアルやデバイスにて実現する手法を研究することで、五感伝送技術を身近にし、生活をより豊かに彩るメディア体験の普及を目指すという。
研究成果は、新たなコンテンツやサービスのプロトタイプに応用し、フィードバックを得ながら開発を進めていく予定だ。加えて、将来におけるデバイスメーカーやマテリアル企業との共創も見据え、知見の蓄積ならびに事業アイディアの創出を目指すとのこと。
さらに、産学連携による研究活動の推進ならびに相補的な人材育成を通して、創造的な社会の発展への貢献が期待されている。
Top Image : © Getty Image