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2025.02.11

知財ニュース

中国の研究チーム、1型糖尿病患者が自身の細胞から膵島を生成し、75日後にインスリン不要を達成

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南開大学、北京大学などを含む中国の研究チームが、1型糖尿病患者が自身の細胞から生成した膵島細胞で75日後にインスリン不要を達成したと発表した。

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研究に参加したのは、1型糖尿病と診断されてから11年が経つ25歳の女性だ。この研究では、化学的に誘導された多能性幹細胞を用いて患者由来の膵島細胞を生成する実験を行った。

実験では、患者の脂肪組織から多能性幹細胞を作製。膵臓の中にあるインスリンを生成する細胞である膵島をこの多能性幹細胞で生成し、患者の腹部前直筋鞘に移植した。

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患者は、移植後インスリンの必要量が着実に減少していき、移植して75日後、インスリンからの自立を達成することができた。

血糖値が目標範囲内に収まる時間の割合では、移植後4ヶ月までにベースライン値の43.18%から96.21%に増加し、グリコヘモグロビンの減少も伴った。その後、患者は安定した血糖コントロール状態を示し、この割合は98%を超え、グリコヘモグロビンは約5%になった。

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1年間の追跡期間中、患者はインスリン不要を維持していたのだという。また、臨床データは移植に関連した異常を示すことはなかったとのこと。

研究論文はこちら

Top Image : © 南開 大学

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